藍川由美「倭琴の旅」

やまとうたのふるさとをもとめて倭琴と旅をしています

古代歌謡

古代の台地(五馬媛の里)

古墳時代、ここ五馬(いつま)台地(日田市天瀬町五馬市)にはいくつかのクニがあって それぞれのクニを女性首長が治めていたと考えられています。 現在の日田市にあたる地域に幾つもの金山があったことは既に書きました。 yumiaikawa.hateblo.jp それと同時に、…

日本の古代歌謡

日田に来ています。生桜の前菜!? 釜揚げされたばかりのシラス、ツクシのお浸し、最高でした。 福岡空港に着いた時、寒くてビックリしましたが、日田も肌寒いので露天風呂はどうかな? 暗かったので、撮れたのが不思議…としか言いようのない画像です。 部屋の…

丹後の伊吹大明神

(あちこちに彼岸花が咲いていました) 倭琴の旅を続ける中、行きたくてもなかなか行けない場所があります。 距離が遠くても飛行機でポンと行ける場所(九州)は頻度が高くなりますが、 私にとって行きたくても行きづらいのが山陰(11月にカニが解禁になったら食…

神功皇后と斉明天皇

『古事記(ふることふみ)』(712)における日本神話は、 第40代天武天皇(在位673-686年)が稗田阿礼に命じて誦み習わせた帝紀と旧辞を 太安万侶が第43代元明天皇(在位707-715年)の命で撰録奏上したとされています。 その日本神話には 681年に川島皇子や忍壁皇子…

梨街道と神社

今月26,27日、田沢湖周辺で演奏修行をしてきました。 今年の夏はあまりに暑く、ヘルメットを被っての遠出はもちろん、 10kg以上の楽器ケースを背負って歩く気力も失せてしまいました。 長く休んだ上、レコーディングで声楽家の発声に戻していたため はたして…

敗者のうた

今日、大阪へ着いたら 29℃の猛暑!! にも拘らず、近鉄に乗ったら扇風機でした。 新幹線を降りてからというもの、重い荷物を抱えての乗換えに加えて殺人的暑さ。 今日明日を逃すと梅雨空が続きそうだったので無理を押して出てきたのですが。 いつになく、ヘト…

古代人の思考④ 犬戎・穴生・穴師など

今日最初の訪問地は、賀名生旧皇居からバイクで2分走った丹生神社。 吉野は丹生神社だらけですが、ここは丹生川と大日川(おびがわ)の合流点ゆえ 特別に「大日川丹生神社」と呼ばれているようです。 画像右手の丹生川沿いに168号線を走ってきました。 画像左…

うたの寺子屋

久々の「うたの寺子屋」です。 慣らし運転という感じで、まったりと出かけました。 弁当フェチの私ですから抜かりはありません。 東京駅で、黒毛和牛を低温調理したローストビーフ弁当を買いました。 タレはお醤油に小麦が含まれているため使わず、極薄の塩…

石川(蘇我)と布佐(物部)

これまで下総国と常陸国で同じ地名を幾つも見てきました。 佐倉、布佐、木、麻生、羽鳥、須賀、手賀、玉造、天王台… こうした地名と氏族が直接つながるとは限りませんが、 無関係であることを証明するのも簡単ではないでしょう。 たとえば玉造の場合、最初に…

常陸国の高天原

下総国で高天神社と皇産霊神社を見つけたことで 《薦枕》の歌詞にあるキーワードの重要性に気づきました。 「たか」「あま(め)」+「とよ」「う(を)か」 薦枕や 高瀬の淀にや あひそ たか贄人ぞ しきつきのぼる 網下ろし さてさしのぼる あめにます 豊岡姫の…

豊岡姫(とよをかひめ)

東(あづま)で安曇(あづみ)=豊玉族の足跡を見つけ、 下総国や常陸国に残る蘇我・小野・和邇氏らの足跡に照らして 彼の氏族らが浅からぬ関係にあったことに気づきました。 豊玉姫が八尋のワニと化して、のちに初代天皇となる神武天皇の 父 ウガヤフキアヘズノ…

蘇我氏と玉造

蘇我氏のことを調べ始め、"曽我の玉作り工房"の存在を知りました。 奈良県橿原市の蘇我氏本貫の地(高市郡蘇我里)に近い「曽我遺跡」です。 古墳時代の5世紀後半~6世紀前半にかけて、勾玉・管玉・丸玉・小玉などの 玉製品を大規模に生産していたとされ、「曽…

朝布・麻生・阿蘇・浅茅→ASO?

倭琴と旅をするようになって 海人族の好む地形というものがあるらしい… と感じるようになりました。 対馬に「浅茅(あそう)湾」があり、 丹後宮津に「阿蘇海(あそのうみ)」があります。 しかし、漢字が…!? 古代は発音ありきで、漢字は意味を度外視した発音記…

竺紫の日向の橘の小門の阿波岐原

2016年2月10日、奈良文化財研究所が 鳥取博物館所蔵の弥生時代の銅剣に線刻画があったと発表。 鋳造後の青銅器から線刻画が見つかったのは初めてで、 図柄はこれまで鳥取県を中心に木製品などから見つかったサメでした。 銅剣は儀式用と考えられていることか…

しらき神

万葉集で「新羅奇」、出雲風土記で「 志羅紀」などと表記された 「しらき」は、元来「 新羅城」の意との説があります。 古代の朝鮮半島南東部にあった新羅(前57年〜935年)は、 半島北部の高句麗、半島南西部の百済との並立時代を経て 7世紀中頃までに朝鮮半…

韓神(からかみ)

宮中の御神楽(みかぐら)歌に《韓神》があります。 本歌 三島木綿(ゆふ) 肩に取り掛け われ韓神の 韓招禱(からをぎ)せんや 韓招禱。 末歌 八葉盤(やひらで)を 手に取り持ちて 我れ韓神の 韓招禱せんや 韓招禱。 上は現行の歌詞で、以下は『楽家録』卷之三所収…

うののさららのひめみこ

『古事記』(712)と『日本書紀』(720)の編纂を企画し、 天皇としては初めて(?!)同じ墳墓に入った第40・41代天皇。 これだけでも注目に値するのに、 第41代 持統天皇(645-702)は日本の天皇として初めて火葬されています。 13歳で(叔父とされる)大海人皇子の妃…

人間(じんかん)万事塞翁が馬

言い古された故事ながら 「人間万事塞翁が馬」を実感させられること屢々…。 今回の帰省に関してもそうでした。 前夜から何となく「明日は帰れないな…」と感じていました。 「なら、どんな事情で?」と自問自答してもわかりません。 ですから準備だけはしてい…

高瀬川~「吉津」

御神楽(みかぐら)歌に《薦枕(こもまくら)》があります。 現在の歌詞は たがにへびとぞ しぎつきのぼる あみおぎし ですが、古くは 薦枕や 高瀬の淀にや あひそ たか贄人ぞ しきつきのぼる 網下ろし さてさしのぼる あめにます 豊岡姫のや あひそ その贄人ぞ …

甲府盆地

朝、ホテルから小淵沢の大滝湧水へ直行しました。 この青空で、気温は20℃超え(甲府は29℃超え‼)です。 荷物が多かったので、運転手さんが神社の前へつけて下さいました。 でも階段は上がっていません。隣から水音が聴こえたので。 すばらしいですね! 昨日、…

甲斐の黒駒

おはようございます。前回と同じ「あずさ」に乗るべく家を出ました。 前回、不思議だったのは、古い石鳥居が低かったことです。 それで、古代人は現代人よりもかなり身長が低かったのか? と思い、 戦国時代の騎馬武者を描いた絵図を思い出しました。 人と馬…

神楽歌の周波数に反応する動植物

先日は霞ヶ浦の「浮島」で、久々に動物との出会いがありました。 私がコトを片づけたあとも、ヤマドリがずうっと口琴のような ビュンビュンという音を出し続けていたので 神楽歌の倭琴パートの振動数に反応したのではないかと…。 yumiaikawa.hateblo.jp 動物…

常陸の崖地

このところ利根川の南側にばかり行ってたので 1/25は北側の"シマ"の崖地を見に行くことにしました。 ずう~~っと「香取海」を走り、やっと丘に登ったと思ったら すぐに下ります。振り返ると台地ではなく"シマ"でした。 そんな一つ目の"シマ"を走っていると…

松阪

おはようございます! おかげさまで青空が見えています。 午前中は大阿坂・小阿坂から始まりました。 松阪駅から2,30分かかり、こののち真反対の方角を目指して山に登り、 最終的には9/10に降り立った多気駅から南紀3号に乗ります。 阿射加神社へ行かなくて…

高志国

高志国行きは今年2月に計画していましたが、 豪雪地帯が含まれており断念しました。 今回は日帰りゆえ、越後のごくごく一部です。 昨日、突然、家人が今日を在宅執筆日としたため速攻で切符を取りました。 催馬楽に《道の口》あり。 高志国で言えば越前が道…

城中八幡~泊崎

先日、泊崎(はっさき)へ散歩に行った際、かつて香取海に浮かんでいた 岩礁のピークで富士山を遥拝する浅間大神の石碑を見つけました。 yumiaikawa.hateblo.jp 地図を見ると、香取海時代は対岸だった半島の先端のこんもりに 城中(じゃうちゅう)八幡神社があっ…

5年前の反省

2013年元旦、家人の友人と初詣に行くことになりました。 前年の4月から演奏修行を始めたばかりの私。 当時はまだ、ここと決めた場所で一曲演奏するのがやっとでした。 今のように10社以上まわってその全てで演奏できるようになったのは ここ2年ほどのことで…

山城国

催馬楽に『山城』があります。 渡来人の居住区となった山城は、古くは山代、 律令制以降は平城京からみて奈良山の背後に位置することで 山背と書かれるようになった場所です。 催馬楽では地元の女性が(胡の国から来た?)瓜作りに求婚されたけど どうしよう……

白峯御陵~煙の宮

12/2は午前10時に宇多津駅前の塩がま屋さんにお邪魔したのち マンションで管理会社の方と保険会社に提出する書類を書いていたら H会長からの電話で午後から夜まで御一緒させて頂くことになりました。 「以前、神楽歌の神迎え・神遊びから神送りの前段までを…

毛野国

今日も毛野国です。下毛野(しもつ けの)と上毛野(かみつ けの)。 だんだん様子がわかってきましたが、同時に疑問も増えてきます。 ただ、氏族はどちらが先に居たかが明白なので手掛かりになります。 最初に下毛野へ行った10/8に宇都宮神社が何社もあることを…