藍川由美「倭琴の旅」

やまとうたのふるさとをもとめて倭琴と旅をしています

久須美鼻&下津井港

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岡山県で最も香川県に近い岬久須美鼻に立ち寄ってから岡山駅へ。
 
宇多津から瀬戸大橋を渡ると児島。そこからタクシーで鷲羽山を越えた突端です。
晴れていたら四国がきれいに見えるはずなのに、生憎の雨!
それでも讃岐富士たる飯野山のシルエットは確認できますね。
(番の州工業地帯からモクモクと上がる煙がすごい!?)
 
牛久沼の泊崎大師堂へ行った後、地図上の久須見大師堂が目にとまりました。
1時間もあれば十分すぎるとわかり、児島発1時間半後の特急を予約。
ところが、運転手さんが嫌がる狭い道を行き止まりまで走って貰ったのに
薄い金属製のハシゴが朽ち果てていて、降りることができません。
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いくら声をかけても人の気配がなく犬が吠え続けているし(普通の民家?)
諦めてU字に曲がる角にあった地図上の鷲羽山不動明王へ行ってみることに。
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再び階段?! を登ってタクシーに乗りました。
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鷲羽山不動明王の境内にあったこの碑文を読む限り、
ここが久須見大師ということになろうかと思いますが?
GoogleMapsは正しい位置を表示しているのでしょうか。
 
何れにせよ、創建わずか200年余りらしいし、空海とのつながりも判りません。
ただ、岡山から四国方面を望んだのは久しぶりだったし、
瀬戸大橋の橋脚を間近で見られたので良しとしましょう。
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下津井港です。
久須美鼻を出る時、まだ1時間もあったので、木里神社へ行くことにしました。
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読み方が分からず、運転手さんに「キサトですか、キリですか?」と尋ねると
「キサトです」とのこと。日本の地名は本当に難しいです。
ただ、祭神までは御存知なく、逆に「なぜここへ?」と訊かれたので
「以前、巨石がある画像を見た記憶があったので」とお答えしました。
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おおお…まるで巨石を覆い隠すかのように社殿が建てられています。
1Fと2Fに神棚のようなものがあり、扉の外から撮ったらキツネのオブジェが!?
よもや↓コレが信仰対象ではないでしょうね?
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稲荷信仰は日本の宗教の中では歴史が浅い方だし、
巨石・磐座信仰とは時代がかけ離れているように感じます。
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↑ ギョッ?! この磐は(当然↓の右端ですよね)
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演奏修行を終え、↑この写真を撮っていたら、後ろの低い丘の木の中から
トンビが飛び出してくるのが見えました!?
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あっちにも!! こっちにも!!
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全部で20羽くらい飛んでいたでしょうか…?
 
運転手さんに「建物と巨石がミスマッチだと思うのですが?」と言ってみたら
「ええ、元はもっと規模の大きい神社でしたが、平成14年に建て替えられて
こんなに小さくなったんですよ」と教えて下さいました。
 
この国においては、お寺であれ神社であれ、名称が変わること、祭神が変わること
宗派が変わることが当たり前のように行なわれてきました。
そのため、「開基千何百年」とか書かれていても
真言宗天台宗から他宗に改宗されている場合もあり、
その宗派が存在していない時代の歴史までカウントしていいの?
と驚くことが少なくありません。
 
6年前までは全く宗教に興味が無く、神社などへ行くことすらなかった私が
この6年間で学んだことは「社伝を鵜呑みにしてはならない!」に尽きます。
実際に行ってみると鳥居の扁額と社殿の扁額の社名が違うなんてことは
しょっちゅうで、この国は宗教に関してはかなりアバウトみたいなので…。
 
今回はあまり気の進まない帰省であったにも拘わらず、
友人知人の皆様のお蔭で、美味しいものをたくさん食べて話も弾みました。
皆々様に心より感謝しています。
11時台に岡山を出たこともあって、吹雪の中、定時に無事帰宅できました。
ありがとうございました。