藍川由美「倭琴の旅」

やまとうたのふるさとをもとめて倭琴と旅をしています

2022-01-01から1年間の記事一覧

意布伎・意夫岐・伊富伎・伊不伎・伊布伎?

「冬至」は飛鳥時代に中国から伝わった「二十四節気」の一つ。 「二十四節気」とは、 日照時間が最長の「夏至」と最短の「冬至」で2分割、 さらに昼夜の時間が同じ「春分」と「秋分」で4分割、 その間に「立春」「立夏」「立秋」「立冬」を入れて8分割、 そ…

冬至に「丹」へ

今日12月22日は冬至。一年で最も昼が短く、夜が長い日。 冬至の日はなぜかわくわくするので昔から大好きでした。 ここから夏至までどんどん日が長くなってゆく芽生えの日。 大人になってから、この日は私だけがわくわくするのではなく、 太古から万物にとっ…

星田妙見宮

つい先日、iPadを開いたら「石宝殿(いしのほうでん)古墳」の画像が目に飛び込んできました。 寝屋川市東端の打上元町にある北河内唯一の古墳時代末期に属する古墳なのだとか。 江戸時代には横口式石槨が露出していたと記録され、今も、平らな底石の上に 埋葬…

平安京の「乾」

歌舞伎十八番「鳴神」で有名な京都鴨川の最初の一滴が湧く洞窟へ 向かったのは6年半前の2016年3月19日でした。 yumiaikawa.hateblo.jp この日は、高野川の代表的な支流「呂川」と「律川」が流れる大原盆地へも行きました。 (川の名称は「呂律が回らない」と…

四たび「伊富岐神社」へ

伊吹山とその周辺に鎮座するイブキ神社を幾つも訪問しました。 伊吹山はその名称からイブキ氏の本貫の地と考えることができ、 中でも古代藍川郷に鎮座する美濃国二宮伊富岐神社へは三たび足を運びました。 (藍川にとっても当地が本貫の地ゆえ) 今回は京都か…

高台寺和久傳

今年の 7月下旬、高台寺和久傳で夜のコースを予約。 ある方が私を励まして下さるということで、楽しみにしていたのに 新型コロナ感染拡大により延期せざるを得なくなりました。 その時点では、例年通り11月7日から間人(たいざ)蟹のコースが 提供できるかどう…

八束脛洞窟遺跡

前回、梨を買いに行った帰りに石尊阿夫利神社へ立ち寄ったことで 「石尊山」を調べたら、群馬県利根郡みなかみ町にもありました。 その中腹に「八束脛」遺跡を見つけた瞬間、目が釘付けに!! 『常陸国風土記』でずっと追ってきた先住民への蔑称ではありません…

梨街道と神社

今月26,27日、田沢湖周辺で演奏修行をしてきました。 今年の夏はあまりに暑く、ヘルメットを被っての遠出はもちろん、 10kg以上の楽器ケースを背負って歩く気力も失せてしまいました。 長く休んだ上、レコーディングで声楽家の発声に戻していたため はたして…

兜跋(とばつ)毘沙門天

坂上田村麻呂が田沢湖周辺を訪れたかどうか…はわかりません。 けれど、せっかく来たので、ゆかりのありそうな場所へは行っておきたい。 ということで、「こまち」で帰途に就く前に田沢湖駅周辺を走ってみることに。 先ずは昨日の続きで「辰子」姫関連…。 ホ…

田沢湖

久々の秋田県。蝦夷征討がチラつくため、どうしても足が重くなります…。 「秋田」の名称は、斉明天皇4年(658)に日本海へ遠征した阿倍比羅夫が この地の名を「齶田(あぎた)」と報告したことに始まります(『日本書紀』)。 雄物川河口部の古地形がアゴの形に似…

草津温泉

いったいいつ以来の草津温泉でしょう? つい先日、マエストロから 「いま日本に居るからコーヒーでも飲みに行かない?」 とのメールを頂きまして、もちろん行きますと返信しました。 その時は隠していたのですけれど、実は先月、家人から 「今年は草津音楽祭…

天野行宮

前回、念願だった「賀名生御所」行きを果たし、敷地内に宿泊できました! もう、これ以上の幸運は望めませんが、今回は「天野行宮」へ。 再び南朝・後南朝の史蹟かと思いきや、北朝の史蹟でもある… 南朝・北朝の行在所が同一場所に存在したという歴史が刻ま…

敗者のうた

今日、大阪へ着いたら 29℃の猛暑!! にも拘らず、近鉄に乗ったら扇風機でした。 新幹線を降りてからというもの、重い荷物を抱えての乗換えに加えて殺人的暑さ。 今日明日を逃すと梅雨空が続きそうだったので無理を押して出てきたのですが。 いつになく、ヘト…

古代人の思考④ 犬戎・穴生・穴師など

今日最初の訪問地は、賀名生旧皇居からバイクで2分走った丹生神社。 吉野は丹生神社だらけですが、ここは丹生川と大日川(おびがわ)の合流点ゆえ 特別に「大日川丹生神社」と呼ばれているようです。 画像右手の丹生川沿いに168号線を走ってきました。 画像左…

古代人の思考③ 井上内親王(吉野皇后)と吉野

何度も同じルートをまわることが多い と以前書いたことがありますが、今回もまた同じ轍を踏みます。 yumiaikawa.hateblo.jp 久々に読み返すと、「他戸親王墓」と「井上内親王宇智陵」を素通りしてました。 早良親王=崇道天皇と同じように、山部親王=桓武天…

古代人の思考② 崇道天皇(大和編)

平安京の鬼門に祀られた崇道天皇=早良親王(750-785)。 昨日、京都御所の艮(うしとら)の鬼門として上高野西明寺山に建てられた崇道神社の社頭を 撮影してきましたが、ここと一直線で結ばれた坤(ひつじさる)の裏鬼門は乙訓寺でした。 え?! 乙訓寺って、藤原種…

古代人の思考① 崇道天皇(山背編)

前回、平安京の裏鬼門(坤)へ行ったので、今回は艮(うしとら)の鬼門へ。 平安京の最大の守りは艮に位置する比叡山でしょう。 バイクで走ってみて、どこからでも比叡山が見えることに驚きました。 常陸国における筑波山と同じですね。 18:30、レンタルしたバイ…

平安京の裏鬼門

『続日本紀』文武天皇の大宝元年(701年)4月3日条(夏四月甲辰朔)に 「山背國葛野郡月讀神、樺井神、木嶋神、波都賀志神等神稻、自今以後、給中臣氏。」 とあります。 山背國葛野郡とは京都と呼ばれる前の地名の一つかと思われますが (山背國に乙訓郡・葛野郡…

「養老」から「菰野」へ

2月6日に引き続き、神楽歌《薦枕》の舞台の一つであったかもしれない菰野(こもの)へ。 養老温泉に泊まったため、牧田川がお碗形になっている北辺(久々美雄彦神社周辺)へ戻り、 昨日、関ヶ原から来た道365号線に出て南下することにしました。 養老温泉を出発…

伊福部と空海

今日は、心ならずも20年以上放置してしまった場所へ行きました。 2001年11月19日に訪れた際には垂井町役場まで行ったにも拘わらず 場所がわかりませんでした。タクシー会社も同じ対応でした。 http://www.jade.dti.ne.jp/onodera/ibuki.html 後に、その場所…

つばき・こも

このキーワードがピンとくる方は、かなり古代に通じておられるはず。 私はまだチンプンカンプンながら、この度ようやく十年来気に掛かっていた 椿大神社(つばきおほかみやしろ)へ足を運ぶことができました。 しかし、最初に見た写真とは全く異質の、近代的な…

ふたたび香取海を走る

2022年2月2日、画像真ん中あたりに筑波山が見える所(かつての香取海)を走ってます。 目的地は●のあたりで、上の●は南太田貝塚です。 以前行った浅間神社=浅間大神を通り過ぎました。 香取海に浮かぶ小島だったことが想像できます。 yumiaikawa.hateblo.jp …

伊福部昭と《平安朝の秋に寄する三つの詩》

物事には順を追って説明しないとわからないことがあるため、 すでに五線譜の歌から身を退いた私が、なぜ今月中に伊福部作品を レコーディングしようとしているのか、その経緯を書いておこうと思います。 伊福部昭先生と私のあいだには、伊福部歌曲を1オクターヴ…

琴海神社

いよいよレコーディングも危うくなってきたかなぁ…とぼんやりしていたら 偶然、琴海神社という文字が目に飛び込んできました! これは…「ことうみ」と読むのかもしれませんが、古代の日本語なら 母音は語頭にしか立たないため「ことぅみ」でしょうか? 「海…