藍川由美「倭琴の旅」

やまとうたのふるさとをもとめて倭琴と旅をしています

2019-01-01から1年間の記事一覧

風早審麿

こんなはずじゃなかったんです。 『続日本後記』に見える風早審麿という人物など知りませんでした。 私はただ、呉線で三原から呉へ行くと2時間近くもかかり、 東京からだと新幹線で広島、広島から快速安芸路ライナーで呉 というルートが出るため、地図を眺め…

とびしま海道

前回「しまなみ海道」を走った時に「とびしま海道」を知りました。 勅命で瀬戸内海へ進出した大山積神の本拠地 大三島に近い島々ですから、 百済国が滅びる前からの瀬戸内の海人族の祭祀は、とうの昔に 百済国が滅びたのち大挙移住してきた人々が奉じた韓神=…

大三島と大山積神

瀬戸内の大三島に伊予国一ノ宮たる大山祇神社があり、 伊豆半島の付け根にあたる三島に伊豆国一ノ宮の三嶋大社がある… この両者がつながっているのかいないのか、まるでわかりませんでした。 大山祇神社(今治市大三島町宮浦)については松山市公式観光Webサイ…

韓神(からかみ)

宮中の御神楽(みかぐら)歌に《韓神》があります。 本歌 三島木綿(ゆふ) 肩に取り掛け われ韓神の 韓招禱(からをぎ)せんや 韓招禱。 末歌 八葉盤(やひらで)を 手に取り持ちて 我れ韓神の 韓招禱せんや 韓招禱。 上は現行の歌詞で、以下は『楽家録』卷之三所収…

河内湾・河内湖・河内潟

出発前の予報では今日は雨80%だったので覚悟していましたが、晴れ。 トレーナー1枚しか着ていないのに暑くてたまりません。 今日もタクシーは予約できず、駅にもいなかったので歩くことに。 こんなに登らなくてはならないなんて全く想像できず、iPadで 道順…

河内湖 & 山城国

おはようございます。 本日は晴天ですが、心は曇天!? 駅へ着いたら電車が遅れていて新幹線を変更せざるを得ませんでした。 京田辺周辺ではタクシーは予約を受け付けてないというし、 前途多難な旅になりそうです(結局、当初予定していた新幹線に乗れました!…

うののさららのひめみこ

『古事記』(712)と『日本書紀』(720)の編纂を企画し、 天皇としては初めて(?!)同じ墳墓に入った第40・41代天皇。 これだけでも注目に値するのに、 第41代 持統天皇(645-702)は日本の天皇として初めて火葬されています。 13歳で(叔父とされる)大海人皇子の妃…

上代噴氣孔遺阯「龍王池」

大麻山(おほさやま/標高616.3m)の野田院古墳(標高405m)へ行った今年9月11日、 このゲートに阻まれ撤退を余儀なくされた私。 左手の階段を登れば、急だけれど約10分で山頂へ行けると言われ再挑戦! しかしながら、目指す「龍王池」は山頂からドンドン下るよ…

土器川・財田川

土日月とZOOMERで走る予定でしたが、 出発が一日遅れたため行く場所を厳選せねばなりません。 先ずは今まで道がわからず諦めていた綾歌町岡田上という集落の、 土器川沿いの西山山頂付近にある水分(みくまり)神社へ行くことに。 国土地理院の地図で、山の西…

人間(じんかん)万事塞翁が馬

言い古された故事ながら 「人間万事塞翁が馬」を実感させられること屢々…。 今回の帰省に関してもそうでした。 前夜から何となく「明日は帰れないな…」と感じていました。 「なら、どんな事情で?」と自問自答してもわかりません。 ですから準備だけはしてい…

讃岐の吉野

方向音痴の私は、常に、最低でも本来の走行距離の1.5倍は走ります!? 自慢することではありませんが、どこをどれだけ遠回りしたかが判明しても 腐らない性格はちょっと自慢できるかも? というより、走ることが好きなんですね。 今日もうかうかとこんな場所ま…

屏風としての七寳山系

荘内半島から「天空の鳥居」のある稲積山までが屏風のように 見えることから、私が七寶山系最南端と考えている稲積山のすぐ 北のピーク高野山へ行き、逆「く」の字型の屏風を撮ってきました! 荘内半島から「天空の鳥居」までの主な峰の標高は 紫雲出山 352.…

高瀬川

今日は100%暴風雨の予報でしたので 久しぶりに休息できるかと思っていましたら 朝から一滴も降りません。 これは…出かけなさいってことかしら? ということで、曇天の下、13時に家を出ました。 10/5に行った海岸寺手前の橋です。 yumiaikawa.hateblo.jp 渡る…

しまなみ海道をゆく!

朝9時に迎えに来てもらって、約1時間で石鎚山SA着。 ホットコーヒーと(なぜか)越前の鯖寿司を買って今治方面へ。 どんどん橋を渡って因島を目指してます! 以前、しまなみ海道開通直後だったでしょうか、今治での講演のために 前日に福山からバスで愛媛県に…

丸山古墳

今日は4世紀の八幡茶臼山古墳(京都府八幡市)の石棺と同じ 阿蘇溶結凝灰岩「灰色岩」の石棺が見つかった 観音寺市の丸山古墳を目指しています。 いつものように国道11号線を高瀬方面に走っていますが、 昨日の帰りに通った鳥坂(とっさか)峠を越えると平板な道…

空海ゆかりの…

前回の最後に次は島へゆくと書きました。 もちろんそのつもりで計画を立てていました。 先ずは10/5に岡山から本島へ行き、本島から丸亀へ移動することにし 船便を調べたところ「瀬戸芸」が始まっていると気づいたのです。 「瀬戸芸」は大人気なので、定員オ…

元気の出るメッセージ、有難うございます!

本日、多少の不安を抱えつつ帰京…。 夕方5時には帰宅したものの、WiFiが午後3時からダウンしていて パソコンが使えず、HPに書き込むこともブログのhtml編集も出来ません。 直近のブログで本文がセンタリングされているものは編集済み。 左寄せのまま表示され…

高瀬川~「吉津」

御神楽(みかぐら)歌に《薦枕(こもまくら)》があります。 現在の歌詞は たがにへびとぞ しぎつきのぼる あみおぎし ですが、古くは 薦枕や 高瀬の淀にや あひそ たか贄人ぞ しきつきのぼる 網下ろし さてさしのぼる あめにます 豊岡姫のや あひそ その贄人ぞ …

大麻山(おほさやま)

鳴門市の最高峰と言えば、讃岐山脈に属する大麻山(おほあさやま/標高538m)。 善通寺市南部から高瀬町北東部に位置するのが大麻山(おほさやま/標高616.3m)。 (本来、日本語は語頭にしか母音が立たないため、「おほあさ」「おおあさ」は違和感あります…) 昨…

香色山(こうしきやま)

8/31に善通寺「五岳山」の最高峰たる我拝師山へ行きました。 佐伯氏の善通寺は宇多津から車で20分ほどなので 地元と言ってもおかしくない距離なのに… 帰宅後、初めて「五岳山」について調べました。 ●香色山(こうしきやま・こうしきざん/157m) ●筆ノ山(ふで…

捨身ヶ嶽禅定

今回の帰省では、宇多津から車で30分ほどなのに行ったことがなかった 捨身ヶ嶽(しゃしんがたけ)へ行きたいと思っておりました。 けれど、今週の天気予報は連日雨…。 友人がベンツで乗せて行ってあげると言ってくれてますが…? 取り敢えず、友人が到着するま…

高井+山田=高山

『延喜式』によれば、御牧=勅使牧は全国に60余り置かれていたそうです。そのうち信濃は16と圧倒的に多く、また最も長い歴史をもつとされます。 「信濃十六牧」とは、高井郡の大室牧と高井牧、伊那郡の笠原牧・平井手牧・宮処牧、 小県郡の新張(新治)牧、諏訪…

三浦三崎

今日も真夏日ですね。 前々から再訪したかった三浦三崎へ向かってます。大学時代、遠足で行って以来です。その時は観光地ゆえ、人、人、人…の波に呑まれ、残念ながら城ヶ島で白秋の詩を思い出すことすらありませんでした。 (もしかして、45年ぶり?!) 当時の…

秩父御牧

今日は、秩父御牧を巡る予定です。 が、阿久原(あぐはら)牧阯に石碑が建てられているのに対し、 秩父石田牧は所在がわからないそうです。 ただ、秩父御牧は秩父市北部とあり、 野牧(現 野巻)の地名が御牧の転訛との説が有力との情報があるのみ。 日本列島に…

秩父

レッドアロー号で秩父へやって来ました。 当初は台風絡みで雨の予報でしたが? 三峯神社へのバスが40分待ちで、バス停に並んでみたら 直射日光が強烈で倒れそうになったのでタクシーにしました。 「バスだと駐車場から徒歩ですが、タクシーだと本殿の高さま…

コマとワニ

昨日の夕方に行った山梨市の窪八幡神社が県内最古の八幡宮と主張していると 書きましたが、社伝だけだと韮崎市の武田八幡神社の方が古いようです。 武田八幡神社HPには 「伝えによれば、武田の地に日本武尊の王子武田王が封ぜられ、 その館の跡を桜の御所と…

山梨市

「武田王(たけだのきみ)と甲斐武田氏は関係あるの?」 とのメールが友人から届きまして…再び甲州へ。 この点がクリアになれば、これまでの疑問が解決できそうなテーマなのに 私は考えたこともありませんでしたが、 考え始めたら、すぐにヒントが得られたので…

巨麻郡

巨麻郡の初見史料は 『正倉院文書』天平宝字5年(761)12月「甲斐国司解」中の「巨麻郡栗原郷」。 郡名の由来としては、 江戸時代の『甲斐国志』など近世の地誌類による 甲斐の黒駒と称えられた良馬を産出した土地で古代に御牧が多く存在したとの説と 『続日本…

甲斐国一宮・二宮・三宮

今月三度目の甲州です。 私にとって早過ぎず遅過ぎずの特急は一本しかないため 毎回同じ「あずさ」に乗ってます。が、今日はピンチでした!? 新宿へ向かう電車が“緊急停止信号”で停まってしまったのです。 こうなると、出来ることをしておかねばなりません。 …

鰍沢(かじかざは)~身延

「国見平ダイヤモンド富士」と地図にあったので行ってみました! 運転手さん曰く「お正月に頂上付近から太陽がのぼる」とのこと。 古い文献に、湖だった甲府盆地の水を鰍沢口から富士川へ流す様子を 朝廷の責任者がチェックするための宿舎を置いたのが国見平…