藍川由美「倭琴の旅」

やまとうたのふるさとをもとめて倭琴と旅をしています

筑波山南麓「白滝道」

2020年の誕生日が 2020.02.02 なので
何か記憶に残ることを…と考えましたが、
新型肺炎禍の中わざわざ電車に乗る?
ということで、これまで敬遠し、行かないと決めていた
筑波山へバイクで行ってきました。
 
古代歌謡の舞台を探して演奏修行することを自らに課している私。
人の多い観光地は座る場所の確保が難しい上、
演奏中に話しかけられることも多く、なかなか一曲を歌い通せません。
よって筑波山は周辺をまわっただけ。山頂へ登る気もありません。
一ヶ所だけ気になる場所があったものの、パワースポットなどと
騒がれていたため、行く気が失せました。
ただ、最近はパワースポットなんて言葉を聞く機会も減ったし、
もしかすると足を運ぶ人が減っているかも?
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それにしても遠いんですよ…筑波山(画像中央「香取海」に浮かぶ筑波山)
走っていて楽しくなる景観も少ないし…。
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つくば研究学園都市まで走ってきました。
日曜日でもあり、ここまでは道が混んでいて撮影できませんでした。
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やっと農道に入り、筑波山の全容が見えました。
 
先ずは、以前訪れた8kmほど東の金嶽神社が攻められた際に
御神体を遷したと言われている蔵王神社を探します。
 
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ナビが「ここを右折します」と言ってますが、四輪なら躊躇しますね。
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バイクなので上ってゆくと、狭い道の左側に鎮座していました。
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小さいながらも大切にされているようですね。
案内板もありました(社名の漢字が間違ってますが…)
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やはりここでしたか…。
敗けるとはこういうことか…と胸を衝かれます。
 
さあ、気が済んだので旧 白瀧不動を目指します。
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あ、ここだ。きっと「林道白滝線」の入り口なので左折します。
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道標があったので間違いありません。あとはひたすら登るだけ。
実は数年前に「白滝古道」が整備され復活したとのニュースを
聞いたのですけれど、徒歩だと一時間はかかるそうです。
もし雪や工事で林道が通れない場合は歩いて「白滝古道」を
登るつもりでしたが、さっきの看板に「休工中」のシールが
貼ってあったので「林道白滝線」を走りました。
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蔵王神社からの所要時間が8分と出ていたので楽勝でした。
比較的新しい「白瀧神社」の石碑のおかげで迷わずにすみました。
明治の神仏分離令白瀧不動から白瀧神社になったんでしょうね。
石碑に向かうと左側に川が流れていました。
少し歩くと岩盤の上を水が流れています。
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さっきの川の上流ですね。え?! もしかして、これが白滝
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どうやら白滝のようです。二段になっていると書かれていましたが?
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登りながら横から撮ると、滝らしく見えてきました。
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目の前には石段(76段?)と案内板が。
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もちろん案内板の内容は眉に唾をつけてから読みます。
だいたい引用した一遍上人の和歌が57577になってません。
初句は「くりいだす」、二句は「てにもみだるる」では?
 
もともと人工的なものには興味がありませんが、
ここは石段のお世話になることにしましょう。
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滝を右手に見ながら登り切ると、磐座?
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この四角形は人為的に彫られてますよね?
白瀧不動時代に護摩壇として使われたとか?
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磐座の先に、やはり巨巌を人為的に彫った段差がありました。
濡れていたら滑りそうな苔むした磐を上って振り向くと…
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タイムスリップしたような錯覚にとらわれました!?
白瀧神社の社殿はさらなる石段の上にありましたが、
信仰心のない私はここまで。
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たいてい社殿の位置までは上がりませんし、むしろ滝の見える
この位置の方が古代の円形祭祀場のイメージが湧きます。
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よし、ここを今日の舞台にしよう!
滝音が大きく聞こえるので、最初は《篠波(さざなみ)》。
続けて《薦枕(こもまくら)》を演奏しました。
滝音しか聞こえない空間で、誰にも邪魔されずに演奏でき、
願ってもない誕生日となりました!
振り返ると、平面的に見えますが、先端に段差が彫られた巨巌。
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倭琴を片づけて巨巌の先端に立ち、さっきの磐座を見ると…
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えええ〜〜〜〜?!
最近はTV画面でもレンズがとらえたカラフルな光線を
見る機会が増えましたが、私のカメラも性能がよいのか
よくピンクやブルーやグリーンなどの光を写します。
 
ふと、古代人が暦を知るために朝日や夕日の当たる場所を
磐座に刻んだりしていたことを思い出しました。
この磐座は、古代にはホロスコープとして、
修験道が盛んな時期には護摩壇として使われたのかも?
…と妄想を逞しくしています。