藍川由美「倭琴の旅」

やまとうたのふるさとをもとめて倭琴と旅をしています

MondoMusica finisce

 MondoMusica終了。
結局、今日も神楽歌を演奏しました。
有難いことに、というか恐ろしいことに、
昨日も今日も私がフロアに座ると皆さんもフロアに座って下さいました。
決して上から見下げたりしないのです。
日本では畳なので座るのが当たり前ですが、
土足が当たり前の場所で一緒に座って下さると感激します。
異文化をこれほど温かく迎えて下さるとは思ってもみませんでした。
 
ともかく、どんな場所ででも座って演奏できる人間になること。
これがここ三年の修行の目的でした。
何故こんなことをしているんだろう…と嫌になることもありました。
もっと楽な道があるんじゃないか…とも思いました。
でも、今は、どこにでも座って演奏できる人間になれたことを
心の底から嬉しく有難く思います。
師曰く「神楽は神に捧げる音楽なので演奏者は一番低い場所に座る」。
 
演奏のあと、幼い男の子(5,6歳?)から琴のカタログにサインを求められました。
ところがサインをしても帰ろうとせず、困ったお母さんが、
「息子があなたの演奏を気に入って帰ろうとしないので、
CDがあれば購入したいのですが…」と仰るので差し上げました。
 
また、映像作家の女性が私の演奏と映像を使ってビデオを作りたいと仰り、
1時間くらい粘られました。
要は、私が肖像権を放棄するかどうか、それと次の本番を撮れるかどうか。
Trapani チームとも交渉していましたが、
既にセジェスタでのビデオ撮影が決まっています。
 
でも妖怪ですよ、私。
どうもそこが気に入った感はありましたが…。
HPのアドレスを教わって何本かビデオを見せて貰いました。
ですが、またイタリアへ来るのは流石にしんどいでしょう。
荷物も重いし…(明日また40kgを持って移動ですよ)
 
やっぱり私にとって日本ほど素晴らしい国はありません。
たぶん多くの国の人がそう感じているはずです。
でも、奪わないでね。美しく保てるのは日本人だけだから。
そんなことを考えさせられている旅です。
 
こちらはマエストロの演奏を聴いていた有名なヴァイオリ二ストが
「ワシにも弾かせろ」と言ったかどうかは知りませんが、
クラヴィオルガンに座って弾いちゃった図!!
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クラヴィオルガンはそう易々とは弾きこなせませんよ。