藍川由美「倭琴の旅」

やまとうたのふるさとをもとめて倭琴と旅をしています

大和から吉野を目指すも!?

おはようございます!
過日大変なポカがあったりして、未だ踏破できていない
倭の六県に坐す
大和國六御縣(むつのみあがた)神社
 
曽布(添)県添上郡添下郡添御縣坐神社
山辺山辺郡 「山邊御縣坐神社
磯城(志貴)県式上郡式下郡志貴御縣坐神社
十市十市郡十市御縣坐神社
最初の2つは論社が2社ずつあり、今回の旅はここ↓で計8社となります。
高市高市郡高市御縣坐神社
葛城(葛木)県葛上郡葛下郡葛木御縣神社
 
あれま?! 今メールボックスを見たら昨夜も確認したのに
スケジュールと地図を入れてiPadに送ったメールがありません‼
こんなことは初めてですが、あれだけ何度も練り直したので
全て頭に入っていると思いたい…。
 
私は一つのテーマに添ってルートを決めているわけではなく、
一社を決めたら、その周辺を効率よくまわるよう計画しています。
なにしろ大和国に限らず、山の多い日本列島では
一つの山を登ったら引き返し、また次の山に登るという具合に効率が悪い。
 
しかもヤマト王権の成立過程を探るヒントとなりそうな最初期の神社は
今となっては小型車が通るのも難しいような道の先にある場合が多いのです。
今日も到達できるかどうか微妙な所ばかりですが、いつもの凄腕運転手さんに
お願いしているので何とかクリアできるのではないかと…。
 
大和からは偶然にも前回と同じ時間帯に同ルートで四国に帰ります。
 
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高市御縣坐神社
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「坐」がない、高市御縣神社です。左奥に見えるのは観光トイレ?
おそらく古代とは比べ物にならないほど社地が狭くなっているのでしょう。
けれど、なかなか趣きのある庭!?(社叢とは言えない)でした。
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ここから明日香村の石舞台を目指します。
その奥に葛神社があるようなのです。
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うわぁ~すてきな所へ来ましたよ!!
地図を見ると、この川は飛鳥川の支流のようです。
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ここで「目的地に到着しました」とナビに言われ困っていると
勘の鋭い運転手さんが「左側を下りましょう」と仰います。
私はノーアイデアだったので従いますと、ずっと奥に社殿が見えました!?
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後方に回り込むと本殿がありました。
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しかし、拝殿にあるこの八角形は何なのでしょう?
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葛神社=九頭龍社なんですね。
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明日香村の中でも小高い場所にあるのに、わざわざ足を運ばれる方々が
おられるようで、きれいに掃除されていて清々しい神社でした。
 
次は大和国で最も長い社名を誇る飛鳥川上坐宇須多岐比売命神社です。
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恐怖の階段画像を見て今まで敬遠してきましたが、
今日は飛鳥から吉野まで天武 & 持統天皇が通ったという道を探訪するため
当社を素通りすることが出来なくなりました!?
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この石段を登りきったら、右折して左折して、更に階段…。
「たきひめ」というだけあって、この石段の真後ろから滝音が聞こえます。
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え?! こんなに小さな、落差の少ない滝だったんですか…。
ちょっと拍子抜けしましたが、この音は丘の上の社殿まで聞こえました‼
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石段を登り切ると、やはり古代の祭祀場を思わせる円形の台地でした。
本殿のない神社だそうです。隙間から撮ってみました。
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古代の神社は祖先を神として祀っていた。とすると、お墓ですかね?
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珍しく拝殿の前に座ってます。昨日が雨だったので地面が濡れていたのです。
それにしても今は人里離れた感のある高市郡明日香村稲渕に鎮座する
当社が旧縣社だったとは…。
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まるで要塞のようです。
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さあ、ここを降りたら吉野を目指しますよ!
 
こののち、倒木、崖崩れなどで道が塞がれていたのに、その都度
運転手さんがクリアして下さって、残り7km地点までやってきました。
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万事休す…。道路がかなり陥没してしまったようです。
吉野行きを諦め、またしても石舞台まで引き返します。
でも運転手さんのお蔭で、目的は果たせました。
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復旧工事をしている手前に古道が残っていたのです。
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天武天皇の御代を含め、生涯に34度も吉野詣でをしたと伝わる持統天皇
牛馬を使うこともあったかもしれないと疑っていましたが。
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ここを登って左折すると…
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これは?! 牛馬はむしろ足手まといでしょう。
道路を挟んで反対側にはこんな道標も。
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どう見てもケモノ道のようにしか見えません…。
でも舗装路を走って来て、古代の道を垣間見られたのですから
来た甲斐がありました。ただ、ここからどうするか?
 
次に繋げるなら山口神社でしょう。
地図で最も近い山口神社を探すと桜井市高田字山口にある高田山口神社
大和国六所山口神社(飛鳥・石村・忍坂・長谷・畝火・耳無)の一つ
石村山口神社の論社でもあります。
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16:41、ドン付きまで行ってタクシーに待機してもらいました。
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一人で歩いていると、画像よりずっとおどろおどろしい感じでしたが、
ともかく鳥居まで行ってみることに。
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何と新しい「金毘羅大権現」の石碑があるのみ!?
右手に説明板のようなものが見えます。
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もうここまで来たら行って見るしかありません。
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神宮寺みたいなものでしょうか?
それでも「金毘羅大権現」が山口神社とは思えなくて
更に奥まで登りましたが、あったのはお墓だけ…。
諦めてタクシーに戻ろうとしたのが16:53でした。
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中央付近に見えている山のシルエットは耳成山でしょうか。
 
運転手さんに「もう暗いので桜井駅から特急に乗ろうかしら?」と訊くと
「特急は桜井には止まりませんよ」と仰います。
「それじゃあ予定通り榛原駅から乗るしかありませんね…。
駅の近くに大己貴神があるようですが?」
「では行ってみましょう」ということで向かったものの、着いた時には真っ暗。
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17:18、もうシャッターも切れないほどでしたが、照明があって助かりました。
当社も本殿がなく、木を御神体としているとか。
地図ではわかりませんでしたが、かなり下ったので谷にある集落の
少し小高い場所にあったのかな…?
 
そうして、結果的には前回と同じ特急に乗って四国へ渡りました。
偶然ブログを見てくれた友人が宇多津駅で待っていてくれたのにはビックリ!?
いつも友人知人の皆さんに御迷惑をおかけしてしまうため
特別なことがない限り連絡しないよう自粛していますが、
大盛りのオムライスやサラダなどを食べつつ閉店まで喋り倒しました!!
明日は冬用の掛布団や回転イスを受け取ったら友人と出かけます。