藍川由美「倭琴の旅」

やまとうたのふるさとをもとめて倭琴と旅をしています

常陸国

坂東市の古地名「猿島(さしま)」

「猿島」は、平将門が日本の朝廷に対抗して「新皇(しんのう)」宣言をした土地です。 八幡大菩薩のお告げによって天慶2年12月19日(940年1月30日)に即位するも、僅か 2ヶ月足らずの翌2月14日(940年3月25日)、藤原秀郷・平貞盛らにより討伐されました。 『延喜…

愛宕神社(元愛宕→京都→米沢遠山→岩出山→仙台→龍ケ崎)

水戸街道が通る常陸国龍ケ崎村は、江戸時代、仙台伊達藩の領地だった… との話を20年前に聞いた時、ホント? という気持ちと、四国の宇和島藩に 比べれば近いので、あり得るかも? との思いがありました。 その証拠の一つが愛宕神社でした。 偶然ながら、亀岡…

怨霊とか?

誕生日なのでどこかへ出掛けたい…と思うけれど、 元々神社には興味がないし、神話にも飽きた…。 そんな時、明治に落語家・三遊亭圓朝によって創作された落語(怪談噺) 『真景累ヶ淵』(しんけいかさねがふち)の元となる説話、江戸時代に流布した「累ヶ淵」の …

ふたたび香取海を走る

2022年2月2日、画像真ん中あたりに筑波山が見える所(かつての香取海)を走ってます。 目的地は●のあたりで、上の●は南太田貝塚です。 以前行った浅間神社=浅間大神を通り過ぎました。 香取海に浮かぶ小島だったことが想像できます。 yumiaikawa.hateblo.jp …

筑波山(女体山 877m・男体山 871m)

何度ここから撮影したことか…(ここしか停止できる場所がないため)。 今朝、突然、筑波山へ登ってみようと決めました。 先延ばしにしていたら冬になってしまうし、今日は暖かかったので。 方向オンチの私には、あの表示板が理解できません。 朝日トンネルに向…

霞ケ浦からの風

現実逃避のバイク旅。潮来市の大生(おほふ)古墳群を目指してます。 今夏、作曲者が自作と認めていない作品を勝手に演奏・録音した人が居ると 著作権継承者から伺い、今後、マナーや法律が無視されることを防ぐには どうすればよいのか、その対策について大勢…

『常陸国風土記』香島郡

ずうっと高温多湿の日々が続き、今日やっと20~24℃となりました。 茨城県は終日「曇り」の予報でしたが、ずいぶん日に焼けました。 何と、もうほとんど稲刈りが終わっているではありませんか!? 気温が30℃を超えるとヘルメットをかぶって1分後には汗で目が開…

『常陸国風土記』における行方郡の地名

『常陸国風土記』(723 ?)を読み、茨城県の地図を広げて 鹿島神社と香取神社をピックアップした日から10年以上経ちました。 神社とは本来、祖神を祀るものです。ところが、ざっと数えても茨城県には 鹿島神社が300社以上、香取神社が200社以上ありました。 そ…

すたち(月出里)すだち

次なる難題は「月出里」です。 謂われに諸説あり、よくわからないためスルーしてきました。 ただ、「紀(き)の国」の先住民を考えようとするなら素通りできません。 とりあえず、情報を整理確認するため、足を運ぶことにしました。 『常陸国風土記』筑波郡(つ…

石川(蘇我)と布佐(物部)

これまで下総国と常陸国で同じ地名を幾つも見てきました。 佐倉、布佐、木、麻生、羽鳥、須賀、手賀、玉造、天王台… こうした地名と氏族が直接つながるとは限りませんが、 無関係であることを証明するのも簡単ではないでしょう。 たとえば玉造の場合、最初に…

稲敷台地

無意識に、下総国神生へ向かった時(6/11)と同じ場所で撮っていました。 讃岐平野で育った私は、関東平野のスケール感が大好きです。 こんな景色は上京するまで見たことがありません。 なので、前回(6/15)の帰途を逆走しても、退屈などしません。 …と余裕綽々…

小野川と"信太郡衙"跡?

今日は午前中のみ晴れで、午後からお天気が崩れるとの予報でした。 15時過ぎに買い物へ行こうとしたら、雨雲になりそうな雲でしたが、 入梅(6/11)した以上、わずかなりとも見える青空は無駄にはできません。 根本様のご教示により「地図に載っていない神社」…

地図にない神社

下総国の岩井城を探していたとき偶然お会いした根本様が 「古道のエキスパート」とわかり、鎌倉街道や古代東海道を歩いて 発見された"地図に載っていない"神社を教えて下さいとお願いしました。 まことに図々しい申し出を快くお受け下さって 今日、件の岩井…

紀の国→筑箪国→筑波国

『常陸国風土記』(717-723 成立?)に 筑波の県は、昔、紀(き)の国といふた。美麻貴の天皇(崇神天皇)の御世に、 采女(うねめ)臣の一族が、筑箪(つくは)命を、この紀国の国造として派遣した。 筑箪命は「自分の名を国の名に付けて、後の世に伝へたい」といふて …

常陸国の台地と古墳

昨日一昨日の雨で桜が散ってしまったのでは? と諦めていました。 武者塚古墳の手前に桜が咲いていようとは…。 ここは地図に医王神社とありますが、社殿扁額は「醫王殿」、 社殿右には「薬王山薬師如来之碑」がありました。 住所は「土浦市下坂田」、右の坂…

近代「新治郡」の古墳と桜

桜…と書きつつ、背高(1m以上!!)菜の花に驚いて撮った最初の一枚。 今日は一昨日に続き古墳巡りをしようと旧新治郡へゆきました。 この新治郡が非常にややこしいので、私の中で整理しておきたく…。 『常陸国風土記』によれば、常陸国には 1. 新治郡、2. 白壁(…

常陸国の古墳と桜

東京は桜が満開らしい。ということで今日は桜と古墳を見にゆきました。 常名天神山古墳の桜です。 前回、常名高架橋を通った際、「常名」って「つねな」? 「とこな」? と 発音が気になって調べていたら常名神社が目に留まりました。 どうやら古墳の上に鎮…

常陸国の高天原

下総国で高天神社と皇産霊神社を見つけたことで 《薦枕》の歌詞にあるキーワードの重要性に気づきました。 「たか」「あま(め)」+「とよ」「う(を)か」 薦枕や 高瀬の淀にや あひそ たか贄人ぞ しきつきのぼる 網下ろし さてさしのぼる あめにます 豊岡姫の…

常陸国の海人族

前回3/4の宿題は 息栖(いきす)神社が祭神を久那斗神・天乃鳥船神・住吉三神としながら 「『三代実録』にある於岐都説(おきつせ)神が現在の息栖神社」で 「於岐都説は於岐都州、沖洲で、息栖になった」と 書いている矛盾をどう考えるのかということでした。 …

造化三神と蠶靈(さんれい)神社

2/28に利根川の土手を走った時には、まだ菜の花は咲いていませんでした。 神崎大橋を渡りつつ、もうすぐ河川敷に菜の花が咲きそう…と思っていたら 今日、神崎大橋を渡らず土手の県道11号線を直進したとき黄色い帯が見えました! 今日の午後はずっと曇りの予…

スカ・ソカ・サカ=蘇我氏?

旅を続ける中で、須賀(スカ・スガ)神社、素鵞(ソカ・ソガ)神社などの祭神が スサノヲノミコトである場合が多いと気づきながら、スルーしてきました。 その発音から、蘇我氏との関係を疑わなかったわけではありませんが。 ソガの語源は、スサノヲがヤマタノオ…

筑波山南麓「白滝道」

2020年の誕生日が 2020.02.02 なので 何か記憶に残ることを…と考えましたが、 新型肺炎禍の中わざわざ電車に乗る? ということで、これまで敬遠し、行かないと決めていた 筑波山へバイクで行ってきました。 古代歌謡の舞台を探して演奏修行することを自らに…

常陸国府あたり

前回、高浜から東の鉾田市へ行ったので、今回やっと国府のあった石岡へ。 とは申せ、国府跡はすでに石岡小学校の校庭になっています。 http://www.city.ishioka.lg.jp/page/page001413.html 一応周辺を走ってはみましたが、道が狭いのに交通量が多く、 道端…

『常陸国風土記』を歩く

『常陸国風土記』の記述に比定されている場所を歩いてきました。 その終盤にさしかかり、残っている行きづらい場所をバイクで廻ることに。 最初は高浜です。 茨城県内最大規模(全長186m,高さ11m)を誇る舟塚山古墳。 http://www.city.ishioka.lg.jp/page/page…

霞ヶ浦・浮島

2/12にこの先の潮来・鹿嶋まで行きました。 『常陸国風土記』にある香島郡です。 「東に鹿島灘、西に霞ヶ浦を臨む広い台地」に 「沼尾の池がある。翁曰く、神代に天より流れ来た水がたまって沼となった。 この沼で採れる蓮根は、他では味わえない良い味で、…

「香島の天の大神」(沼尾社・坂戸社・鹿島神宮?)

前回(2/7)『常陸国風土記』の香島の天の大神について書いた以上、 先延ばしにしてきた沼尾社(ぬまをのやしろ)・坂戸社(さかどのやしろ)へ 行かないと机上の空論にしかなりませんよね。 しかし、鹿島は遠い…。 なぜ知っているのかというと、2012年12月21日に…

常陸の崖地

このところ利根川の南側にばかり行ってたので 1/25は北側の"シマ"の崖地を見に行くことにしました。 ずう~~っと「香取海」を走り、やっと丘に登ったと思ったら すぐに下ります。振り返ると台地ではなく"シマ"でした。 そんな一つ目の"シマ"を走っていると…

崖地名と当て字

崖地名の研究もいろいろあるようで、 中にはアイヌ語との関連に触れている方もおられます。 ただ、アイヌ語発音の難しさについては、昔(40年ほど前!?) 伊福部昭先生の『アイヌの叙事詩に依る対話体牧歌』を演奏するために 発音指導をお願いした折から存じて…

旧伊奈町の遺跡 4

今日は少し時間が空いたので、急遽 まだ行けてない狸穴遺跡を探すことにしました。 地図を見ると僅か77m隣に「神社」としか書かれていない建物があり、 そちらも興味深かったのでチェックしていました。 そして、わざわざ旧伊奈村まで行くのなら、2/28に先客…

大洗・阿字ヶ浦

いったい何度同じ場所へ行けば気が済むことやら…。 そんな私のために運転手さんがダイダラボウの大串貝塚へ案内して下さいました。 いつか行きたいと願いつつ、後回しになっていたのです。 じっと大洗の海を見つめるダイダラボウの周囲をツバメが飛んでいま…