藍川由美「倭琴の旅」

やまとうたのふるさとをもとめて倭琴と旅をしています

阿波国の国府

古代歌謡では国府を「こう」ではなく「こふ」と発音します。
その阿波国国府周辺の神社が実に興味深いので
2~300もの古墳が確認されている阿波史跡公園の周囲を回ることにしました。
 
その前に徳島県庁近くの、阿波一ノ宮とは違う読み方の大麻比古(おほまひこ)神社へ。
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広大な社地に巨木と境内社がひしめいていましたが、
楠の根元に住んでいた狸を祀ったという楠大明神が気に入りました!
阿波と言えば「狸合戦」ですよね。
この大麻比古神社の祭神は猿田彦大神でした。
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そこから徳島駅方面に戻る形で国府町を目指していたら府中という駅があり、
普通に「ふちゅう」と発音したら「こう」ですと運転手さんに訂正されました!?
国府と同じ発音の府中って?! その府中駅近くに鎮座していたのが大御和神社
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こちらも鼻が高く…天狗? 祭神ではなさそうですが?
「おほみわ」の発音は恐らく漢字に関係なく大神神社を暗示しているのでしょう。
当社も社地が広く、黄色い花の絨毯がきれいでした。
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次に向かったのは前回行った八倉比売神の手前に鎮座する伊魔離神社
発音だけ考えると佐賀の伊万里と関係ありそうに思えたのですが?

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左手に見えるのが古墳群の北端です。
雨の予報だったのでラフ過ぎる格好ですみません!
古い由緒をもつ神社ですが、何となくパーツを組み合わせただけのような?
「天石門別八倉比売大神御本記」に
伊魔離神社は阿波国国津神とみえたり
とあったので行ってみたのですが、国津神ゆえ(?)小社だったのかしら…。
 
次に向かったのは前回ニアミスでスルーしてしまった歯ノ辻神社です。
地図によっては船盡神社となっており、鳥居の扁額も後者でした。
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今は新しい道がついていますが、古代は鮎喰川の船着場だったと考えられます。
聳り立つ岩盤に建てられた神社だったのでしょう。
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社殿から見えるのが新しい道路です。
この道は去年と同じく通行止めになっていたため、歩いて入りました。
真下の鮎喰川の対岸には伊勢神社もあって、これらの神社が囲む古墳群が
海人族のものであった可能性は低くないように感じました。
 
ここからは古墳群の北に回り、熊野詣のごとき王子神社めぐりです。
先ずは通称西王子神社
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王子神社の左隣に轟神社の参道がありましたが、もしかして境内社
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実は西王子神社轟神社も怖くてどちらも階段を上れませんでした…。
 
次に王子神社。こちらは開けた高台にありました。
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王子シリーズの最後は王子神社。社殿から見ると古墳群を仰ぐ形です。
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結局、古墳群周辺の王子神社は全て古墳のある山と対峙していました。
 
あと数社は廃れていて載せない方が良い画像しか撮れなかったのでパス。
最後に、国分尼寺跡の古墳群の鬼門に当たるらしい御瀧神社
地図によっては御岳神社の表記です。
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ここも怖くて上がれませんでした…。根性が足りない?!
明日は一人じゃないので、もう少し何とかなるかも?