藍川由美「倭琴の旅」

やまとうたのふるさとをもとめて倭琴と旅をしています

丸山古墳

今日は4世紀の八幡茶臼山古墳(京都府八幡市)の石棺と同じ
阿蘇溶結凝灰岩「灰色岩」の石棺が見つかった
観音寺市丸山古墳を目指しています。
いつものように国道11号線を高瀬方面に走っていますが、
昨日の帰りに通った鳥坂(とっさか)峠を越えると平板な道が続きます。
常陸国で言えば、かつての「香取海」を走っているような感じです。
帰省する新幹線の中で地図を眺めつつ
詫間湾から南(→南東)に流れる高瀬川
観音寺市丸山古墳の南から東へ流れる財田川に囲まれた平野は
かつて「有明海」のような大干潟だった? と妄想しましたが、
それが実感を伴なってきそうな気配…?!
 
今日初めて古墳と言ってもいいようなこんもりが見えてきました。
地図上に城山神社とあります。
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左折して少し登ると、石垣がありました。
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16世紀…ですか。4〜5世紀頃の様子を知りたいのですが。
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たしかに社殿も新しく、歴史を感じさせるものもありません。
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それでも、円形台地なので古代祭祀場だった可能性は否定できないでしょう。
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再び11号線に戻って走っていたら「生目神社」の石碑が!?
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何と読むのでしょう? イクメ? イキメ?
宮崎県に「日向の生目(イキメ)様」があります。
その創建年不明の日向国生目八幡神社の分霊を天保7年(1836)
ここ豊中町笠田笠岡に勧請したのが「生目神社」なのだとか。
讃岐では、高松市にも同名の神社が勧請されています。
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案内通りに左折してみます。
さっきの城山神社の案内板にあった「眉山」に登っているのでしょう。
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右が「生目神社」の道標があったので未舗装の道をドンツキまで行くと
柵がありました。少し開いていましたが、ここを登る勇気はありません。
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振り向くと、徒歩用の参道がありました。
海からの風を防いでくれる屏風のような山々が素晴らしいですね…。
今日は、北の瀬戸内海方面が厚い雲に覆われ、南には青空が見えます。
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未舗装の道を引き返して舗装路を更に登ると、コンクリートで整備された
近代的な「生目神社」がありました。
ただし、私が知りたいのは江戸時代の当社ではなく、創建当初の形です。
下りでさっきの未舗装の道と「ため池」が見えた場所から海が見えました!
これは非常に重要なことです。
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海岸線が当社の参道あたりにあった可能性はないのでしょうか?
 
そんなことを考えながら、宇賀神社を目指します。
きっとあのこんもりでしょう。想像より低い場所にありました。
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当社を目指してきたのは、真南に姫神が鎮座していて、
2社を合体させると、『薦枕』2番の歌詞「ウカ」になるためです。
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けれど、社殿では演奏する気になれません。
振り向いたら公園らしきものがありました。
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人工的な池であったとしても、人工的な社殿よりは海人族っぽくてよかろう…
と、演奏修行させていただきました。
ここから同経度の姫神へは、高速の下をくぐったりしながら
クネクネと進むと、高速沿いの道の先にこんもりが見えてきました。
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かつて大干潟だったとしたら、墳墓として築いた可能性もありですか?
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殺風景な境内が、むしろ古代祭祀場か墳墓かという雰囲気を醸してました…。
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今度は、姫神と同緯度に鎮座する高良神社を目指します。
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あれ? 本山寺の裏から入ってしまったようですね。
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正面にまわると、こんな感じ…。とても古社とは思えません。
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けれど、コウラは甲羅・小浦にも通じ、名前が海人族っぽい。
豊姫高良とも、北部九州の海人族が奉斎していた神社に違いありません。
 
次は延喜式内社「加麻良神社」を目指しますが、ここがまた
丸山橘亀山に鎮座しているというのです。
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ずうっと平板な土地を走ってきたので、きっとあのこんもりでしょう。
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どうやら「カマラ」と読むようです。
歩いて上がるのは大変なので北側に回り込むと急勾配の舗装路があり、
工事をしておられた方に訊いたらバイクで上がれると教えて下さいました。
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社殿は普通でしたが、社殿の前にこのようなものがありました。
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地図上に「御神室・石宮」とあるのがこれかもしれません。
「御神室まで5m」と書かれていましたが、不気味なので「石宮」だけ撮影。
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眺望はあまりよくありませんでしたが、この舗装路は助かりました。
 
ここから北西に走ると海沿いに丸山古墳 & 神社があります。
しかし、あの山のカーブは!?
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今年2/2にZOOMERが届いて初めて出かけた「天空の鳥居」では?
 
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画像が粗いですが、拡大すると確かに鳥居があります!
向かって左のピークかと思ったら右のピークでした。
(でも私の印象としては「天空の鳥居」は左のピークなんですよね…
右のピークは「七宝山系最高地」だと思うので、確認のため再訪します)

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丸山古墳高屋神社の南にあったんですね。
少し西に走って鋭角に左折すると鳥居がありました。
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ここも徒歩で上がるのは大変なので行けるところまでバイクで上がることに。
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急勾配の所では撮影できなかったものの、何とか上がれました。
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社殿の裏に丸山古墳の案内板がありました。
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舟形の手洗い鉢は、くり抜きの舟形石棺のイメージだったんですね!?
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↓うわぁ〜この景観は素晴らしいですね。
ゆっくりとブレーキをかけつつ下りて海人族の気分に浸りました。
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あとはずっとさぬき浜街道を走って帰るのみです。
北上し始めるとすぐ七寶稲荷神社がありました。
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「天空の鳥居」のある七寶山系の西麓、海からの入り口に鎮座してます。
かつては船を着けて上がったかもしれない階段を上って撮影していたら
境内を掃除しておられた方が「よろしかったらどうぞ」と缶コーヒーを
下さいました。そういえば家を出てから5時間以上、飲まず食わずでした。
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有り難く頂戴しつつ色々と教えていただきました。
左手に黒く長く横たわって見えるのが伊吹島だそうです。
「いつもイリコを取り寄せている伊吹島へ行ってみたいのですが…」
「今は瀬戸芸だからダメですよ」
船が混むのを歓迎されていないご様子でした。
 
「この先5kmほど行くと夕陽の撮影スポットがありますよ」
「何という地名ですか?」
「チチブガハマです。いつも50人以上の人が集まっているので目立ちます」
チチブガハマ…? そうだ、仲良しの運転手さんに教わった場所だ‼ 
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あ、あそこですね。お祭り以外でこんなに人が集まるのは珍しいかも?
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しかし、こんな漢字だったとは…!?
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オートで撮っているため、じゃらんが「夕日の絶景」をテーマに行なった
アンケート調査で全国1位に選ばれた良さを伝え切れてないのが残念ですが。
この讃岐西岸から右折して北岸を東進し続けて、前日最初に行った海岸寺
浜が見える場所まで戻ってきました。誰もいません…。
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この時すでに18時過ぎ。うちまで15〜20分。
19時に京子ちゃんと坂出の榮鮨さんで待ち合わせしていたため、
帰宅後入浴してすぐにバイクを走らせました。
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アワビは絶対にキモ派!
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タイラギもあって、この日も大満足でした。
いつもありがとうございます。