藍川由美「倭琴の旅」

やまとうたのふるさとをもとめて倭琴と旅をしています

さぬき広島

今日は高松から客船で豊島(てしま)へ行き、
電動バイクをレンタルして島をまわるつもりでしたが、
天気予報を見て止めました。
しかし、昨夜、家人に「明日はどうするの?」と訊かれ、
「たまには静養させてもらおうかと思って…」と答えたのは
嘘になってしまいました。
元気すぎてじっとしていられず、お昼ご飯のあと天気予報を見たら
丸亀市は午後が曇りで、夜まで降水確率がゼロになっていたのです。
 
丸亀市小手島の場合、フェリーで日帰り往復できるのは木曜だけですが、
先月行った本島の隣の広島なら、丸亀港を15:00に出れば日帰りできます。
ところが、急いで着替えてバイクを出したら小雨が降り始めました。
さっき天気予報を見たばかりなのに?!
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とりあえず、宇多津と丸亀の境界となる↑青ノ山の麓から
フェリー乗り場まで来ましたが、備讃フェリーが見当たりません。
本島行きは定位置に停まっていました。
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本島フェリーは切符売り場に係員がおられますが、備讃フェリーは
切符の自動販売機のみで、従業員らしき人が見当たりません。
 
目で探していたら、突然、年配の男性がタバコを吸いながら近づいてきて
「バイクのエンジン音がうるさくて迷惑なんだよ。止めろ!」と怒鳴られたので
「もう止めてますが?」と申し上げると、
「さっき30秒くらいエンジンを止めないで静止してただろ」と仰るので
「それは失礼しました。あそこに貼ってある乗り場移転の紙に気を取られて
しまい申し訳ございません」と謝っても、エンドレステープのように
「うるさいんだよ、エンジンを止めろ」と叫び続けておられます。
それを聞きつけてか、備讃フェリーの従業員さんが事務室から
出て来て下さいました。
(驚くべきことに、いつも空港まで乗せて頂く運転手さんに「こんなことがあったんですよ」
とお話ししたら、「備讃フェリーの乗り場でしょ? 自転車で来てる人」と言われました〜!!
ドンピシャです。毎日のように、コロナ自警団的存在としてダメ出しされているそうです!?)
 
雨は本降りになってきたし、私はもう引き返す気になっていました。
ところが、若い女性従業員さんが丁寧にバイク用切符の購入方法や
フェリーへの乗船のしかたなどを教えて下さったので、件の男性から
逃げる意味もあって、指示通りフェリー乗り場に並びました。
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しかし船が走り出すとだんだん視界が無くなり、昨日より酷い状況に?!
フェリーの中で天気予報を再々確認したら、15時〜18時が雨に変わっていました。
でも、14時半にはもう降ってましたよ…。
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泣きたい気分で広島まで来たら、走航中よりは視界が開けていました!
まだ雨は降っていますが、昨日と同じように倭琴ケースにレインコートを
被せて背負うと、昨日ほどは濡れずに島の南から北へ抜けられました。
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小さな展望台のような四阿(あづまや)があったので荷物を置いて iPadを出し、
地図を読み込むと「山の神展望台」と書かれていました。
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「山の神」とは、これでしょうか?
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北を見たら、画像右端は水島工業地帯のようですね。
この距離感から、塩飽諸島最大の広島の人名(にんみょう)らが瀬戸内海を
縦横無尽に駆け巡っていたであろう様子を想像してしまいました。
さ、海辺の集落まで下ります。
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こうした道を走っていると、無上の喜びを感じます。
地図にあった三宝荒大神を探して、こんな道へも入りました。
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しかし、この先は私有地だったため引き返さざるを得なくなりました。
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え?! まさか…コレが三宝荒大神? 向かいに立派な石垣がありますね。
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もしかすると、かつてはここに神社か寺院があったのかも…?
 
Google Mapsには三宝荒大神賀茂神社くらいしか載っていないため、
ここから島の西側へ出て南下し、賀茂神社へ立ち寄ってから港へ戻ることに。
これで島の主要な道を半分以上走れます。
西側へ出る直前に有名な「旅ねこ」がありました。
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やはり新型コロナの影響で営業を自粛しておられるのでしょうか?
海岸線沿いに南下したら道沿いに賀茂神社がありました。が、先客がおられます。
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神社の先を左折して奥の道を見たら、白いネコちゃんがいました。
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瀬戸内の島々は人よりもネコの方が多いなどと言われますが、
広島ではこの子しか見かけませんでした。
(実は昨日は女木島の「八幡宮」に先客のネコが2匹居て、倭琴を出したら
黒白ちゃんは社殿の裏へ、茶トラは玉依姫大明神の方へ行ったのですが、
3曲目の演奏中、真っ白いネコが賽銭箱から飛び出してきたのでビックリ!!)
 
さて、よそ者がウロウロして怪しまれても困りますし、そもそも
社殿には興味がないため、小さな埠頭で演奏修行することに。
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この時点では雨は止んでいました。
2曲目に入ったところで後ろの草がサワサワと音を立てたので
演奏後に振り返ったら、さっきの白ネコちゃんが座っていました。
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あれ?! 太陽が出てますね。
もう1曲、オホヒルメの歌をやってみましょう。
古代歌謡の言霊を感じとる作業とデータ収集のため。
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再びバイクで走り始めたら、真夏のような日差しになってきました。
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「いろは石の島」広島には、あちこちに削られた跡が残っています。
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港へ戻ると、出航まで25分もあり、フェリーはまだ来ていません。
そこで、島の東側も走ってみることに。
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あ、瀬戸大橋が見えます!
画像中央から右に目を移すと、頂部が平らな青ノ山、その右が讃岐富士たる飯野山
もちろん隣の本島もよく見えたし、バイク乗りとしては大満足の1時間半でした。
広島の道は3分の2以上走れました。
最終のフェリーが入港してきて、なぜフェリーの本数が少ないのかわかりました。
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1台の車両も載っておらず、私の原付1台では赤字も赤字、大赤字ですよね…。
でも、また走ってみたい島でした。木曜日のフェリーにも乗りますね!