藍川由美「倭琴の旅」

やまとうたのふるさとをもとめて倭琴と旅をしています

讃岐~阿波 2

2019年3月31日午後
 
猪ノ鼻峠を抜けて目に飛び込んできたのは「箸蔵山ロープウェイ」でした。
イメージ 1
以前、土讃線で行き、時間に余裕がなかったので私一人のために
時間外に動かして頂いたあのロープウェイです。
 
今回もまた時間が押しているため、素通りして三好市へ向かいます。
イメージ 2
あ!? あれは池田ダムじゃないでしょうか?↑
今は徳島方面ではなく、愛媛県川之江方面へ向かってます。
イメージ 3
そして、吉野川「 の形に南下するカーブに沿って「三繩」を目指します。
川沿いの三縄小学校の山側に八大龍王神社を見つけたので地形を見に。
南下せずに川之江方面へ30分ほど走ると空海ゆかりの寺があるため
そこまで行って戻り、「三加茂」へ向かおうかとも考えたのですが、
いかんせん時間には限りがあります。川之江は断念しました。
イメージ 4
南下し始めましたが、川沿いの道なので真っ直ぐではありません。
道幅も想像以上に狭くて驚きました。
イメージ 5
右折しようとしたら、狭い道にくっついた参道にぶちあたりました。
たしか一宮神社だったかと…。
この先の小学校を見下ろす高台に合祀された八大龍王神社があります。
遷宮したと書かれていたので、地形を見に来ました。
イメージ 6
岩盤が露出してますね。
イメージ 7
境内から校庭とプール、フェンスの向こうに吉野川が見えます。
遷宮前は、もっと低い場所にあったのでしょうか?
イメージ 8
古代は水利を抑えることが最重要だったし、仏教と深く結びついている
八大龍王吉野川沿いに祀られていたことに違和感はありませんでした。
 
さあ、再び阿波池田を通って「阿波加茂」駅と「三加茂」駅の
真ん中あたりから44号線を南下して桟敷峠(標高1,056m)を目指しますよ。
イメージ 9
土讃線の「三縄」駅を北上してゆくと、吉野川が東へ曲がるので
私も川沿いの道を走りつつ「阿波加茂」駅を目指します。
道が混んでいたので「阿波加茂」駅まで45分ほどかかりました。
イメージ 11南下してひたすら44号線を走るわけですが、行かれた方のブログによると
"桟敷峠までの1,000mを30分で一気に登る"そうです。
イメージ 12
ところが期待に反し、桟敷峠まではほとんど眺望がありません…!?
当初、落合峠を目指すつもりでしたが、風景を楽しめないまま登り続けるのは
苦痛ですし、標高1,500mまで登って引き返すとなると暗くなってしまい
竜王へ行けなくなるため、約1,000mの桟敷峠まで上がってから
松尾川ダムのある「深淵」方面まで下りて、引き返すことにしました。
イメージ 13
ここが桟敷峠ですか…。そして右手が「深淵」。
左手に眺望が開けていました。
イメージ 14
この山を下りて向かおうとしている竜王(1059.77m)はどれなんでしょう?
讃岐山脈最高峰ですから、やっぱり中央の山ですかね?
桟敷峠を右折すると、すぐに剣山(?!)が見えました。雪が残っています。
イメージ 15
地図で松尾川ダムを見たら、まるで龍蛇のような形だったので
地名の「深淵」は「みどぅち」が訛って「みぶち」になったのでは?
と感じ、地形を見に来ました。
イメージ 10
しかし、目に飛び込んできたのは!?
イメージ 16
え?! これだけしか水が無いの?
イメージ 17
数分走ってもこんな感じです。
イメージ 18
桟敷峠から下ること12分で「深淵」に到着。
"すでに廃村"というような記述を目にしましたが、
どうなんでしょうか? ポツンと大神社がありました。
イメージ 19
「おほかみのやしろ」なのか「おほじんじゃ」なのか、わかりません。
ちょっと背筋が凍る感じ? いや実際に寒過ぎて凍ってます。
イメージ 20
このこんもりは…蜘蛛窟じゃないんですか?
縄文の龍蛇(みどぅち)を祀っていた人々が平らげられたわけじゃないんですか?
心身ともに寒々しい感じになって来たので下山しますか…。
イメージ 21
この標識は「深渕」ですね。表記にも発音にも拘りがないのかも?
桟敷峠からの下りは登りよりも早く、約25分。
下りたら先ずドラッグストアを探し、カイロを買って 6ヶ貼りました。
そして吉野川沿いに東へ走って青石橋を渡ります。
↓このあたりの島に流出した伊射奈美神社元社があったらしい…。
イメージ 22
このとき 17:02。今日二度目の給油をしないと竜王へは登れませんね。
運良く吉野川を渡ってすぐ満タンにできたので
あとは普通に美馬塩江線(県道7号線)を目指します。
イメージ 23
おっと、危うく通り過ぎるところでした。
しかし、本当は小長谷大師庵の横の道ではなく直角に右折しなくては
ならなかったのに、前の車について北上してしまいました。
イメージ 24
それでも 8分後には県道 7号線を走っていました(方向音痴バンザイ!?)
この道はさっきの県道44号(三加茂東祖谷山線)と違い走っていて楽しい!!
イメージ 26
徳島の山々がよく見えて、17:35でもこの眺望です。
 
実は竜王には二つの峰があって最高峰は阿波竜王(1059.77m)ですが、
三角点がまんのう町に位置するため、香川県の最高峰となっています。
しかも讃岐龍王(1058m)には三角点が設置されていない!?
私事ながら、阿波竜王には嫌な思い出がありまして…
今回は江戸期に賑わった旧街道がほとんどそのままトレースされたことで
人気が高く、『日本百名峠』(井出孫六編纂)にも選ばれた相栗峠(572m)
越える美馬塩江線を通ることにしました。
イメージ 25
県道 7号線は道幅も広く、とても走りやすかった!!
相栗(あひぐり)峠から香川県なので、ここは高松市塩江町かと思われますが、
走っていたら奥乃湯公園がありました。
イメージ 27
キャンプ場もあって、隣に鳥居が見えたので下りてきてみました。
イメージ 28
これはまた…読みづらい由緒書ですね。しかも内容が謎…。
龍神の由緒なのに、龍神にまつわる言い伝えが引用されています。
龍神とは、
「堀山の水上神社・山神社、細井の八幡宮・山神社・若宮神社・権現神社、
松尾の松尾神社・山神社の八社を合祀して大正4年に造営されたもの」。
それに対し、龍神
「鷹山(竜王)の頂上にある」と明記されていますが。
 
竜王山頂にあった龍神と、竜王中腹にある龍神
どこに、どんな接点があったというのでしょうか?
イメージ 29
さきほどの鳥居をくぐって階段をのぼり、右折してさらに階段をのぼったら
こんなに立派な社殿がありました。
「りゅうじんぐう」か「りゅうじんのみや」なのかはわかりませんが。
このとき、ちょうど18:00でした。
塩江温泉~高松空港経由で、宇多津まで 2時間近くかかりそうです。
帰り支度をして走っていたら内場ダムがありました。
イメージ 30
18:28にここから高松空港方面へ向かいつつ
中間地点のセブンイレブンでホットコーヒーを飲みました。
6ヶも貼り付けたカイロの温かさが全く感じられなかったので。
すると数分後、パランパランと音を立てて雹が降ってきました!!
「雨乞い祈願なんかしてませんよ~?!」
 
20分ほど雹に打たれながら走ったら止んで、19時半過ぎに宇多津着。
食事をしながら友人と喋り倒して帰宅しました。
約11時間の演奏修行旅でした。