藍川由美「倭琴の旅」

やまとうたのふるさとをもとめて倭琴と旅をしています

讃岐の吉野

方向音痴の私は、常に、最低でも本来の走行距離の1.5倍は走ります!?
自慢することではありませんが、どこをどれだけ遠回りしたかが判明しても
腐らない性格はちょっと自慢できるかも?
というより、走ることが好きなんですね。
今日もうかうかとこんな場所まで行きました。
f:id:YumiAIKAWA:20191014222115j:image
讃岐富士こと飯野山です。讃岐人なら、南から撮ったとわかるはず。
目的地は土器川沿いのまんのう町吉野鎮座の大宮神社ですから
ここを通る可能性はかなり低いはずなのに…。
iPadの地図にルートを読み込ませて走り始めますが、すぐに
節電モードに入ってしまうのか、ナビの声が聞こえません。
が、今日の失敗はルートを適当に頭に入れ、土器川の西側を
走らなくてはならないのに、東側を走ったことに尽きます。
どこかで橋を渡ろうと思っているうちに道がどんどん川から
遠ざかり、気づけば飯野山の南を走っていました。
土器川の西の土手を走っていれば、ずうっと川沿いの道だったのに、
道が外に膨れ上がった上、狭い道に迷い込み、グルグル回りました。
やっと広い道に出られたら、勝浦へ行くとき何度も走った438号線でした!
f:id:YumiAIKAWA:20191014210855j:image
うわぁ、阿讃山脈へ行きたいなぁ……。
 
しかし今日は前々から気になっていた讃岐の「吉野」へ足を踏み入れる予定。
このところ三豊市の大干潟の津=湊「吉津」方面へ行くことが多かったので、
肥沃な讃岐平野の「吉野」を見るべく土器川を渡りました。
f:id:YumiAIKAWA:20191014213939j:image
対岸から見えたこんもりを撮りたかったのですが、道幅と交通量の関係で断念。
やはり社叢が素晴らしかったんですね…。
f:id:YumiAIKAWA:20191014214505j:image
画像右が社叢側にあった合祀された境内社
左端が本殿拝殿などの社殿。こんな感じ↓
f:id:YumiAIKAWA:20191014214813j:image
まるで別の神社が隣接しているように見えますね。
社紋も初めて見たものでした。「大」の字が3つ、組み合わさってます。
f:id:YumiAIKAWA:20191014215359j:image
社叢をたのしんでから先を急いだものの、次は画像を1枚撮っただけ…。
f:id:YumiAIKAWA:20191014220224j:image
吉野黒見の黒見神社ということで期待し過ぎたのかもしれません。
熊野神を祀っているらしい…と理解して、讃岐財田方面へ向かいました。
f:id:YumiAIKAWA:20191014220450j:image
あれ?! 神社ですよね?
仲南郵便局を通り過ぎてからiPadを開き、高室神社と確認して撮影。
すぐに引き返しましたが、周囲を走っても入り口がわかりません。
f:id:YumiAIKAWA:20191014220902j:image
草を焼いているようで煙っています。
f:id:YumiAIKAWA:20191014221001j:image
鳥居に向かって右側の道を上がってみたものの、
社殿から遠ざかってゆくようで…引き返しました。
ホントはあと一歩で左折できたのに…。
次は向かって左側から入ってみます。が、個人宅に入ってゆく感じ。
f:id:YumiAIKAWA:20191014221533j:image
ウワッ!?︎ ふと右手を見たら、思いがけず、鳥居の前まで行ける道が!!
f:id:YumiAIKAWA:20191014221737j:image
先週がお祭りだったそうで、後片づけをされていた
IK様にいろいろ教えて頂きました。感謝いたします。
f:id:YumiAIKAWA:20191015000008j:image
祭神については、ちょうど御父上が帰宅され、教えて下さいました。
何と何と、以前登った大川山(だいせんざん)と同じだそうです。
f:id:YumiAIKAWA:20191015025429j:image
すると、この社殿の前に立つと、随身門越しに大川山が見える…
ということですか?
f:id:YumiAIKAWA:20191015031657j:image
正面に見える山並みの最高峰が大川山だそうです。
f:id:YumiAIKAWA:20191015031841j:image
 
 
明治の神仏分離令により、○○大明神→○○神社になった際、祭神が変わった
例も少なくないし、後付けされた祭神を真に受けても始まりません。
大元は祖先を神として祀った信仰が大日本帝国国家神道を経て変容し、
社名も祭神も本来とかけ離れてしまった場合があることを知りました。
それだけに、「ここも、大山も、同じ女の神様ですよ」と言われて
安心したというか、地域の方々のあいだで伝え守ることが大切で、
大々的に盛られた社伝を大書したってしようがないと感じました。
ただ「ここも大山も同じ」と教えて頂いたことは、私のテーマの
一つ''民族の移動と分布''を考えるヒントとなり、有難い限りでした。
突然の訪問者に長時間お付き合い下さり、心より御礼申し上げます。
 
次は、以前バイクで上がって玉砕した合社神社を再訪します。
国土地理院の地図を拡大したら、細い線が見えたので。
f:id:YumiAIKAWA:20191015155054j:plain
高室神社から数分で着きました。あの階段を登る勇気がなく撤退したのでした。
f:id:YumiAIKAWA:20191015155333j:plain
少しカーブしていて先が見通せなかったので…。
今日は3~400m右の釈迦堂から登ってみます!
f:id:YumiAIKAWA:20191015155815j:plain
この大銀杏が目印です。秋になったら黄葉を見に来ようと決めていたのに
まだ台風が来るような有り様ですから全く色づいていません…。
陽が射さず、暗くて怖いような道ですが、このために来たので
先の見通せないクネクネ道を登ってみます。
f:id:YumiAIKAWA:20191015161305j:image
え?! 突然、視界が開けました。
下の鳥居の位置からは想像できないほど広々としています。
f:id:YumiAIKAWA:20191015161530j:image
ここまでの道は、ほんとうに狭かったんですよ…。
バイクの左奥に徒歩なら進める道があり、古代祭祀場であったと同時に
修験場だった可能性もあるのではないでしょうか?
f:id:YumiAIKAWA:20191015161956j:image
社殿の高さから見ると、鳥居からはそう遠くありませんでしたね。
農道なので、バイクを停めて通行の邪魔になることを恐れていました。
f:id:YumiAIKAWA:20191015162640j:image
17:05、そろそろ帰宅した方が良い時刻です。
 
f:id:YumiAIKAWA:20191015162857j:image
大銀杏まで下りてきました。きっと黄葉を見にきますね!
 
今日は財田川を西進するつもりで来ましたが、もう日没です。
帰り道をチェックしたら、地図上に葛城神社があったので
立ち寄ってみましょう。
f:id:YumiAIKAWA:20191015163458j:image
それにしても飯野山が遠いですね…。
下ってゆくと、また「丸山」が!?
f:id:YumiAIKAWA:20191015163725j:image
しかし、ガソリンが無い!! さっきからランプが点灯しているので
ガソリンスタンドを探さなくては…
と、走っていたら、左手に以前立ち寄った大西神社が見えました。
葛城神社もこの辺だと思ったけど…?
次の信号の右手にガソリンスタンドがあったので訊いてみました。
「この辺に葛城神社はありませんか?」
「ありますよ、数百メートル引き返したところに」
うん? あそこは大西神社って書いてあったけど? 行ってみますか。
脇道に入ったら散歩中の方がおられたので
葛城神社はどこですか?」と訊いてみました。
すると、やはり、私が大西神社だと認識している神社を指差されます。
f:id:YumiAIKAWA:20191015164959j:image
ここです。右側に大西神社の石碑があります。
f:id:YumiAIKAWA:20191015165150j:image
32号線を走っていたら、周囲に建物がないせいか
とても目立っていたので立ち寄ったら大西神社と書かれていました。
大西氏は香川県では有名氏族なので、先週行った向島の柏原氏のように
自らの土地に先祖を祀った神社を建てたのだとばかり思っていました。
f:id:YumiAIKAWA:20191015165533j:image
ただし、鳥居にも拝殿にも、扁額に社名が入っていません。
頼れるのはこの石碑だけです。
f:id:YumiAIKAWA:20191015165737j:image
しかし、平成15年に石碑を建てた段階で大西神社になったのか、
もっと前から実質的に「大西氏有志」が所有していたのか、
この石碑だけでは詳しいことがわかりません。
まだまだ走り回らなくてはならないってことですよね!?