藍川由美「倭琴の旅」

やまとうたのふるさとをもとめて倭琴と旅をしています

伊福部昭

ハープで弾く伊福部作品

1935年、札幌。 それまでハープに直接触れた経験すらなかった21歳の青年が オーケストラにハープ2台を加えて『日本狂詩曲』を完成させました。 この作品は同年パリで審査された「チェレプニン賞」の 第一席に選ばれ、伊福部昭の出世作となりました。 伊福部青…

シントコでの収録

明日(11/7)、ハープと『ギリヤーク族の古き吟誦歌』&『サハリン島先住民の三つの揺籃歌』、 自分でシントコを叩きながら歌う『アイヌの叙事詩に依る対話体牧歌』を収録します。 そのためシントコを梱包し、左右の手に一つずつ持って自分で運ぶつもりでした…

DVD『伊福部昭ラストインタヴュー』評

これまでも書いてきたように私は音楽雑誌を読みません。 それゆえ知らないまま通り過ぎることが多くあります。 新聞の取材を受けても掲載紙が送られて来ないと きれいサッパリ忘れてしまいます。 そんな性格を知っている方々が記事を送って下さるのです。 つ…

動かない時計

皆様から御心配をいただいています。 せっかくYouTube channel「伊福部昭の音楽」を開設したんだから 少しは宣伝をすれば? とのことですが、その必要を感じません。 yumiaikawa.hateblo.jp このブログにしても「タグをつけなさい」とのコメントが自動的に …

YouTube チャンネル『伊福部昭の音楽』開設

「藝大へなんか行ってどうする。」 そもそも音楽をやることに猛反対で、音大進学なんかとんでもないと 反対し続けた父が、母の説得で「藝大なら一回だけ受験させてやる」 (どうせ現役合格するはずがない)と許してくれた受験に合格した時のこと。 合格しても…

お墓参り

コンサート終了直後に札幌へ来たのは、助けて頂いた御礼とご報告のためでした。 申し訳ないことに、私共のミスで、5/13にカメラータへ問い合わせがありました。 眞柳潔氏のお名前が Sankei News に出ていたことに御遺族が驚かれたのです。 それを知って私も…

「伊福部昭の音楽」の展開

2023年3/31に、6/28のルーテル市ヶ谷ホールを何かに使わなくてはならなくなり、皆で 企画を考えた際、誰一人として、このDVDが世に出るとは想像していませんでした。 2023年5/31に『古代からの声~伊福部昭の歌曲作品』が発売予定だったことから、 レクチャ…

「伊福部昭の音楽」シリーズ無料開催のお知らせ

いよいよ本シリーズも最終回となります。 今回取り上げます《二つの性格舞曲》は、コンサートでは演奏されていないかも? それを《ヴァイオリンソナタ》の前に演奏することに意味があると考えています。 《二つの性格舞曲》はアムステルダム・デュオの委嘱で…

宇倍神社 伊福部家奥津城

11/14の朝、宇倍神社へ行きました。 伊福部昭(1914-2006)先生の奥津城で奉納演奏させて頂くためです。 駐車場から本殿の方向へ進みます。 おおぉ…懐かしの(結婚式を挙げた)社殿です。 http://www.jade.dti.ne.jp/onodera/18050200003.jpg ただし、今日は社殿…

久美浜のイフキ神社

昨夜は豊岡泊まりで伊福部神社へ行きましたが、 今日は久美浜まで足を延ばしてイフキ神社をまわります。 10/2に西舞鶴へ行き、結城神社で「イフキ」→「ユフキ」の転訛や 久美浜町「油池」鎮座の意布伎神社に関する「油池は元意布伎といへりしが、 和銅年間郷…

豊岡市 伊福部神社

イ+フキ+大明神(神社)を巡る中で気になっていた豊岡市の伊福部神社。 何年も計画を練りつつ果たせず、やっと訪問できる運びとなりました。 悪天候をモノともせず、予定通り和田山駅へ向かっています。 車窓からでも雲の重さがわかります。もともと雨の予報…

丹後の伊吹大明神

(あちこちに彼岸花が咲いていました) 倭琴の旅を続ける中、行きたくてもなかなか行けない場所があります。 距離が遠くても飛行機でポンと行ける場所(九州)は頻度が高くなりますが、 私にとって行きたくても行きづらいのが山陰(11月にカニが解禁になったら食…

鬼怒川&利根川と小貝川の"をか"

突端フェチの私!? 今日はどこの突端へ? と考え、前回行った鬼怒川・小貝川分離(1629)の下流および 鬼怒川と利根川の合流地点あたりへ行ってみることに。 真夏日が続いていましたが、今日は曇り。最高気温は 23℃らしい。 久々に遠出して"香取海"の走りを楽し…

意布伎・意夫岐・伊富伎・伊不伎・伊布伎?

「冬至」は飛鳥時代に中国から伝わった「二十四節気」の一つ。 「二十四節気」とは、 日照時間が最長の「夏至」と最短の「冬至」で2分割、 さらに昼夜の時間が同じ「春分」と「秋分」で4分割、 その間に「立春」「立夏」「立秋」「立冬」を入れて8分割、 そ…

四たび「伊富岐神社」へ

伊吹山とその周辺に鎮座するイブキ神社を幾つも訪問しました。 伊吹山はその名称からイブキ氏の本貫の地と考えることができ、 中でも古代藍川郷に鎮座する美濃国二宮伊富岐神社へは三たび足を運びました。 (藍川にとっても当地が本貫の地ゆえ) 今回は京都か…

伊福部と空海

今日は、心ならずも20年以上放置してしまった場所へ行きました。 2001年11月19日に訪れた際には垂井町役場まで行ったにも拘わらず 場所がわかりませんでした。タクシー会社も同じ対応でした。 http://www.jade.dti.ne.jp/onodera/ibuki.html 後に、その場所…

伊福部昭と《平安朝の秋に寄する三つの詩》

物事には順を追って説明しないとわからないことがあるため、 すでに五線譜の歌から身を退いた私が、なぜ今月中に伊福部作品を レコーディングしようとしているのか、その経緯を書いておこうと思います。 伊福部昭先生と私のあいだには、伊福部歌曲を1オクターヴ…

日本最古の系図をもつ伊福部氏

日本最古の系図は国宝に指定された『海部(あまべ)氏系図』とされ、 丹後一宮 元伊勢 籠(この)神社HPにこう書かれています。 昭和51年(1976) 6月に現存する日本最古の系図として国宝に指定された。 この系図は、平安時代初期の貞観年中に書写されたいわゆる祝…

古関裕而と伊福部昭 (モスラ vs ゴジラ?)

何十年か前、某放送局が、1930年初頭に新聞紙上を賑わせた 古関裕而(1909-1989)「チェスター社主催作品公募入選二等」という 記事をもとに番組を作ろうと企画したそうです。 ところが、イギリスへ取材に行くと、チェスター社はすでに無く、 図書館にもヒントになり…

うののさららのひめみこ

『古事記』(712)と『日本書紀』(720)の編纂を企画し、 天皇としては初めて(?!)同じ墳墓に入った第40・41代天皇。 これだけでも注目に値するのに、 第41代 持統天皇(645-702)は日本の天皇として初めて火葬されています。 13歳で(叔父とされる)大海人皇子の妃…

崖地名と当て字

崖地名の研究もいろいろあるようで、 中にはアイヌ語との関連に触れている方もおられます。 ただ、アイヌ語発音の難しさについては、昔(40年ほど前!?) 伊福部昭先生の『アイヌの叙事詩に依る対話体牧歌』を演奏するために 発音指導をお願いした折から存じて…

「東夷」征討&つつこわけ

今日も前回11/12と同時刻に宇都宮へ向かっています。 車を出して下さる方が宇都宮在住なので。 そこから例の如くアクロバティック(?!)に移動いたします。 本当は、ある山に行きたくて可能性を探っていましたが、 前回の赤城山と同じく、通行止めの区間があっ…

美濃国

おはようございます。のぞみに乗ってます。 さまざまなタブーには出来るだけ触れたくないと思っていますが、 そうなると自分自身のルーツを語ることすら難しくなります。 日本とは、単一民族なんて嘘を意図的に浸透させようとしてきた国なので…。 今日は、藍…

尾張古図

今回の旅を「尾張古圖」を簡略化したイラストを借りて赤で囲んでみました。 この地形では船を操る海人族でなければとても生活できなさそう…。 岐阜新聞での連載「ぎふ海紀行」より1998年2月4日付の記事を参考にしました。 ---------- 世に三河国賀茂郡猿投神…

新治

『古事記』第12代景行天皇の皇子 倭建命の東征の場面に 「新治 筑波を過ぎて 幾夜か寝つる」とあります。 そこで明治以降の新治郡とは違う、奈良時代の律令制度下の新治郡の地方行政の 中心的機関 新治郡衙(筑西市古郡)へ行ってみることにしました。 (地名の…

伊吹山

昨日は、上下を逆にすると形が似ていると言われる淡路島から琵琶湖へ。 今日は伊吹山に登ります。今はまだ曇っていますが、気温は30℃を超えるとか!? 関ヶ原駅からバスで伊吹山(1,377m)山頂駐車場へ。 ここから、なだらかな1時間コース、40分コース、ずっと…

伊吹・伊夫岐・伊冨岐・伊夫伎・伊富貴・膽吹・伊夫貴…

1/10の朝、志賀高穴穂宮へ行ってから「穴太」駅まで徒歩数分。 京阪石山坂本線で京阪石山へ。 石山からはJR琵琶湖線、さらに東海道線に乗り換えて「近江長岡」へ。 やはり伊吹山が近くに見えますね。 前々から伊吹山へ登りたいと願っていながら 実際に山頂ま…