藍川由美「倭琴の旅」

やまとうたのふるさとをもとめて倭琴と旅をしています

古代人の思考④ 犬戎・穴生・穴師など

今日最初の訪問地は、賀名生旧皇居からバイクで2分走った丹生神社。 吉野は丹生神社だらけですが、ここは丹生川と大日川(おびがわ)の合流点ゆえ 特別に「大日川丹生神社」と呼ばれているようです。 画像右手の丹生川沿いに168号線を走ってきました。 画像左…

古代人の思考③ 井上内親王(吉野皇后)と吉野

何度も同じルートをまわることが多い と以前書いたことがありますが、今回もまた同じ轍を踏みます。 yumiaikawa.hateblo.jp 久々に読み返すと、「他戸親王墓」と「井上内親王宇智陵」を素通りしてました。 早良親王=崇道天皇と同じように、山部親王=桓武天…

古代人の思考② 崇道天皇(大和編)

平安京の鬼門に祀られた崇道天皇=早良親王(750-785)。 昨日、京都御所の艮(うしとら)の鬼門として上高野西明寺山に建てられた崇道神社の社頭を 撮影してきましたが、ここと一直線で結ばれた坤(ひつじさる)の裏鬼門は乙訓寺でした。 え?! 乙訓寺って、藤原種…

古代人の思考① 崇道天皇(山背編)

前回、平安京の裏鬼門(坤)へ行ったので、今回は艮(うしとら)の鬼門へ。 平安京の最大の守りは艮に位置する比叡山でしょう。 バイクで走ってみて、どこからでも比叡山が見えることに驚きました。 常陸国における筑波山と同じですね。 18:30、レンタルしたバイ…

平安京の裏鬼門

『続日本紀』文武天皇の大宝元年(701年)4月3日条(夏四月甲辰朔)に 「山背國葛野郡月讀神、樺井神、木嶋神、波都賀志神等神稻、自今以後、給中臣氏。」 とあります。 山背國葛野郡とは京都と呼ばれる前の地名の一つかと思われますが (山背國に乙訓郡・葛野郡…

「養老」から「菰野」へ

2月6日に引き続き、神楽歌《薦枕》の舞台の一つであったかもしれない菰野(こもの)へ。 養老温泉に泊まったため、牧田川がお碗形になっている北辺(久々美雄彦神社周辺)へ戻り、 昨日、関ヶ原から来た道365号線に出て南下することにしました。 養老温泉を出発…

伊福部と空海

今日は、心ならずも20年以上放置してしまった場所へ行きました。 2001年11月19日に訪れた際には垂井町役場まで行ったにも拘わらず 場所がわかりませんでした。タクシー会社も同じ対応でした。 http://www.jade.dti.ne.jp/onodera/ibuki.html 後に、その場所…

つばき・こも

このキーワードがピンとくる方は、かなり古代に通じておられるはず。 私はまだチンプンカンプンながら、この度ようやく十年来気に掛かっていた 椿大神社(つばきおほかみやしろ)へ足を運ぶことができました。 しかし、最初に見た写真とは全く異質の、近代的な…

ふたたび香取海を走る

2022年2月2日、画像真ん中あたりに筑波山が見える所(かつての香取海)を走ってます。 目的地は●のあたりで、上の●は南太田貝塚です。 以前行った浅間神社=浅間大神を通り過ぎました。 香取海に浮かぶ小島だったことが想像できます。 yumiaikawa.hateblo.jp …

伊福部昭と《平安朝の秋に寄する三つの詩》

物事には順を追って説明しないとわからないことがあるため、 すでに五線譜の歌から身を退いた私が、なぜ今月中に伊福部作品を レコーディングしようとしているのか、その経緯を書いておこうと思います。 伊福部昭先生と私のあいだには、伊福部歌曲を1オクターヴ…

琴海神社

いよいよレコーディングも危うくなってきたかなぁ…とぼんやりしていたら 偶然、琴海神社という文字が目に飛び込んできました! これは…「ことうみ」と読むのかもしれませんが、古代の日本語なら 母音は語頭にしか立たないため「ことぅみ」でしょうか? 「海…

冬至

毎年、冬至と夏至が近づくと血が騒ぎ(!?)、どこかへ出かけたくなります。 昔から私は冬至を過ぎると"迎春"気分になるため、明日からが新年!? ということで、下調べもせず、こだましか停まらない駅へ行くため 午前中からこだまに乗ってます。 開店直後だった…

うたの寺子屋

久々の「うたの寺子屋」です。 慣らし運転という感じで、まったりと出かけました。 弁当フェチの私ですから抜かりはありません。 東京駅で、黒毛和牛を低温調理したローストビーフ弁当を買いました。 タレはお醤油に小麦が含まれているため使わず、極薄の塩…

筑波山(女体山 877m・男体山 871m)

何度ここから撮影したことか…(ここしか停止できる場所がないため)。 今朝、突然、筑波山へ登ってみようと決めました。 先延ばしにしていたら冬になってしまうし、今日は暖かかったので。 方向オンチの私には、あの表示板が理解できません。 朝日トンネルに向…

霞ケ浦からの風

現実逃避のバイク旅。潮来市の大生(おほふ)古墳群を目指してます。 今夏、作曲者が自作と認めていない作品を勝手に演奏・録音した人が居ると 著作権継承者から伺い、今後、マナーや法律が無視されることを防ぐには どうすればよいのか、その対策について大勢…

『常陸国風土記』香島郡

ずうっと高温多湿の日々が続き、今日やっと20~24℃となりました。 茨城県は終日「曇り」の予報でしたが、ずいぶん日に焼けました。 何と、もうほとんど稲刈りが終わっているではありませんか!? 気温が30℃を超えるとヘルメットをかぶって1分後には汗で目が開…

ドイツ人お雇い教師が編曲した日本の国歌《君が代》

2021年は日独の外交関係が結ばれて160周年という節目にあたります。 ドイツ連邦共和国大使館では「日独交流160年展」を7月26日から開催。 8月11日以降、コロナの状況に応じて、各都道府県で巡回展示を開始されるそうです。 日独の多面的な歴史の個々の側面に…

『常陸国風土記』における行方郡の地名

『常陸国風土記』(723 ?)を読み、茨城県の地図を広げて 鹿島神社と香取神社をピックアップした日から10年以上経ちました。 神社とは本来、祖神を祀るものです。ところが、ざっと数えても茨城県には 鹿島神社が300社以上、香取神社が200社以上ありました。 そ…

すたち(月出里)すだち

次なる難題は「月出里」です。 謂われに諸説あり、よくわからないためスルーしてきました。 ただ、「紀(き)の国」の先住民を考えようとするなら素通りできません。 とりあえず、情報を整理確認するため、足を運ぶことにしました。 『常陸国風土記』筑波郡(つ…

石川(蘇我)と布佐(物部)

これまで下総国と常陸国で同じ地名を幾つも見てきました。 佐倉、布佐、木、麻生、羽鳥、須賀、手賀、玉造、天王台… こうした地名と氏族が直接つながるとは限りませんが、 無関係であることを証明するのも簡単ではないでしょう。 たとえば玉造の場合、最初に…

稲敷台地

無意識に、下総国神生へ向かった時(6/11)と同じ場所で撮っていました。 讃岐平野で育った私は、関東平野のスケール感が大好きです。 こんな景色は上京するまで見たことがありません。 なので、前回(6/15)の帰途を逆走しても、退屈などしません。 …と余裕綽々…

小野川と"信太郡衙"跡?

今日は午前中のみ晴れで、午後からお天気が崩れるとの予報でした。 15時過ぎに買い物へ行こうとしたら、雨雲になりそうな雲でしたが、 入梅(6/11)した以上、わずかなりとも見える青空は無駄にはできません。 根本様のご教示により「地図に載っていない神社」…

下総国にもある「神生」

常陸国と下総国の両方にある地名「テガ」「ヤツ・ヤト」などについて 書いてきましたが、今日は「カンノ・カンノウ」です。 讃岐人にとって「カンノ」と言えば神野神社。 空海が補修した満濃池の守護として奉斎された延喜式内社です。 常陸国では神生貝塚と…

地図にない神社

下総国の岩井城を探していたとき偶然お会いした根本様が 「古道のエキスパート」とわかり、鎌倉街道や古代東海道を歩いて 発見された"地図に載っていない"神社を教えて下さいとお願いしました。 まことに図々しい申し出を快くお受け下さって 今日、件の岩井…

鳥見神社まとめ

下総国の鳥見神社をまわるのに、いったい何年かかったのでしょう? yumiaikawa.hateblo.jp このブログが最初なら、2年と4ヶ月ですね…。 現在は、印旛沼と手賀沼に囲まれるように鳥見神社が分布しています。 印旛地方に人が住み始めたのは「古印旛沼」時代と…

手賀沼あたり

5月8日か9日にミニ旅をする予定でしたが、 PM2.5と黄砂が「非常に多い」との予報により控えました。 この2日間、アレルギー性鼻炎の私は買い物程度でも点鼻薬が必要で、 やっと今日出かけたものの、まだグシュグシュしてました。 一社目からこんな森ですから…

先崎(まっさき)と別所廃寺跡

日本列島には難読地名が本当にたくさんあります。 そのうえ、異名同音(音楽用語ですが…)も多いので、 文字と発音の両方で確認しないと… というのが前回(4/27)の教訓でした。 千葉県にある「松崎」ですが、 市原市松崎(まつざき) 印西市松崎(まつざき)&松崎…

火皇子神社 (大森&松崎)

ジャイロのカスタム車(ミニカー仕様)が届いたので、試しにちょっと遠出。 まだ乗り心地など様子見なので、8~10時間コースは無理です。 よって、これまで見落としてきた場所を拾い歩いてみようかと。 個人宅にある古墳…ということで素通りしていました。印西…

かぶと塚・よろい塚

4/21にかぶと塚とよろい塚を教えていただきました。 駐車スペースがなく、「鎌倉街道」の王子大明神と古墳へ 行ってしまったため、記憶が薄れないうちに再訪することに。 近くに「鎌倉街道」沿いの二宮神社があったので向かいました。 地図上の名称とは異な…

岩井城と鎌倉街道

一般的な地図にはない情報が載ったこのマップは非常に役立ちました。 このマップのおかげで 「大房(だいぼう)」というダイダラボウ地名や、 「大田羅(だいだら)」の神が脱いだ笠の重みでできたという笠脱沼=笠貫沼、 そして「岩井城」を知ることができまし…